シトリックス、パートナー企業とXenAppによるWindowsアプリのモバイル化を促進

山下竜大

2012-04-26 10:35

 シトリックス・システムズ・ジャパン(シトリックス)は4月25日、パートナー企業や開発コミュニティと連携することで、仮想化されたWindowsアプリケーションのモバイル対応を加速することを目的とした日本独自の取り組みである「Windowsアプリケーション簡単モバイル化プログラム」を展開することを発表した。

 シトリックスでは、2012年3月15日にリリースした「Citrix XenDesktop 5.6」に含まれる「Citrix XenApp 6.5」および「Citrix XenApp 6.5 Mobility Pack」により、Windowsサーバ上で稼働する仮想デスクトップをタブレットやスマートフォンに最適化し、“タッチフレンドリー”なユーザーインターフェースに変換する機能を提供している。

 また、シトリックスのウェブサイトから無償でダウンロードできる開発キット「Citrix Mobile Application SDK for Windows」を利用することで、大手企業やシステムインテグレーター、ISVなどは、GPSやカメラ、通信機能など、50種類以上のAPIを使用して、モバイル対応のWindowsアプリケーションを開発することが可能になる。

シトリックス マーケティング本部 本部長の伊藤利昭氏
シトリックス マーケティング本部 本部長の伊藤利昭氏

 シトリックスのマーケティング本部 本部長、伊藤利昭氏は「写真や動画を駆使した情報系アプリケーションのモバイル対応は用途が限定される。日常もっとも利用する業務系アプリケーションは、モバイル対応が困難だが実用性は高い。我々が目指すのは、後者のエンタープライズアプリケーションのモバイル対応だ」と話す。

 「企業システムには、数百、数千と既存のWindowsアプリケーションが存在しているが、マウスとキーボードによる操作が前提となる。またエンタープライズアプリケーションに対応したモバイルデバイスもごくわずかだ」と伊藤氏。Windowsアプリケーション簡単モバイル化プログラムでは、こうした状況の容易な改善を目指している。

 今回、発表されたWindowsアプリケーション簡単モバイル化プログラムでは、XenApp 6.5 Mobility PackやMobile Application SDKによるWindowsアプリケーションのモバイル対応をパートナー企業や開発コミュニティと連携することで推進。さらに「モバイルアプリケーション開発コンテスト」の開催により、革新的なモバイルアプリケーションの登場を期待している。

 パートナー企業の連携では、アイネットがモバイルデバイスのGPS機能を利用したアパレル向けアプリケーションを、またシー・エス・イーが会計パッケージをモバイルから活用するアプリケーションをデモで紹介。開発コミュニティサイトでは、解説ビデオや各種ドキュメント、フォーラム、サンプルコードなどの開発支援サービスが提供される。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    2025年はクラウドを標的にする攻撃が増加!?調査レポートに見る、今後警戒すべき攻撃トレンド

  2. セキュリティ

    従来型のセキュリティでは太刀打ちできない「生成AIによるサイバー攻撃」撃退法のススメ

  3. ビジネスアプリケーション

    業務マニュアル作成の課題を一気に解決へ─AIが実現する確認と修正だけで完了する新たなアプローチ

  4. 経営

    プロが教える“使える業務マニュアル”--作成・運用を実現する3つのポイント

  5. セキュリティ

    Microsoft Copilot for Security--DXをまい進する三井物産が選んだ理由

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]