三国大洋のスクラップブック

高等教育をフラット化する壮大な実験「MOOC」

三国大洋

2013-01-31 12:23


Thomas Friedman
三度ピューリッツァー賞に輝いたトーマス・フリードマン(2007年11月)

 トーマス・フリードマンといえば、『レクサスとオリーブの木』『フラット化する世界』といった一連のベストセラーで、日本でもお馴染みの有力ジャーナリスト。根城とするNew York Times(NYT)にはいまでも頻繁に寄稿しており、ノーベル賞経済学者のポール・クルーグマンなどと並ぶ同紙の看板コラムニストのひとりでもある。

 いきなり話がそれてしまうが、ちょっとした雑学として、著書『これからの「正義」の話をしよう』やテレビ番組『ハーバード白熱教室』などで知られるハーバード大ロースクール教授のマイケル・サンデルとは同郷の出身。二人ともミネソタ州ミネアポリス郊外で育ち、子どもの頃からの知り合いだ

 そのフリードマンが先ごろ、米国で昨年あたりから活発化しはじめた「MOOC」を大絶賛するコラムを書いた。

 MOOCとは「Massive Open Online Course」の頭文字を取ったもので、文字通り「世界中の大勢の人々が、誰でも参加できるオンラインの授業を受講している」という話である。

 非常に刺激的なこの話を読んでいて、同時にちょっと空恐ろしくなったのは、「グローバルな労働力市場で、自分という労働力(商品)がほぼ完全にガラケー化している」という点を改めて自覚させられたから。年齢(とし)を考えれば「いまさらジタバタしても仕方ない」などという消極的な考えも思い浮かべつつ、それでもやはり「……(気になってしかたない)」といったところである。

 この点については、のちほど改めて書くことにして、さきにフリードマンの話から目についた点をざっと書きだしておく。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    生成 AI 「Gemini」活用メリット、職種別・役職別のプロンプトも一挙に紹介

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    迫るISMS新規格への移行期限--ISO/IEC27001改訂の意味と求められる対応策とは

  4. セキュリティ

    マンガで分かる「クラウド型WAF」の特徴と仕組み、有効活用するポイントも解説

  5. セキュリティ

    VPNの欠点を理解し、ハイブリッドインフラを支えるゼロトラストの有効性を確認する

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]