松岡功の「今週の明言」

Windows Azure陣営の気になる動き - (page 2)

松岡功

2013-05-02 13:12

 ただ、今回のインフラストラクチャサービスを富士通が採用するかどうかは、まだ未定だという。HPとDellの動きも今のところ不明だが、果たしてこれら有力な協業パートナーが、IaaS型サービスでも足並みを揃えるかどうか。クラウドサービス市場全体にも大きな影響があるとみられるだけに注目しておきたい。

「今回の新製品はこれまでのストレージの常識を覆し、今後のIT動向に大きな影響を与えるものになる」
(日本IBM 波多野敦 事業部長)

 日本IBMが4月12日、1Uサイズのフラッシュストレージ製品「IBM FlashSystem」を提供開始すると発表した。不揮発性の半導体メモリであるフラッシュメモリを採用したことにより、設置スペースや消費電力を低減しながら、ハードディスクベースのストレージよりも大幅に高速な処理を行えるようにしたのが特徴だ。同社のシステム製品事業ストレージ事業部長を務める波多野氏の冒頭の発言は、その発表会見で、同製品のインパクトの大きさを強調したものである。

 同社によると、IBM FlashSystemはハードディスクベースのストレージと比べ、通常ディスクで約4000個分、キャッシュ搭載大型ディスクで約500~600個分のデータ処理能力を発揮。また、端末からの要求に対してデータを処理して結果を返すオンライントランザクション処理(OLTP)にかかる時間を90%、データのバッチ処理にかかるを85%短縮し、エネルギー消費量も80%低減できるという。

 さらに詳しい発表内容については、すでに報道されているので関連記事をご覧いただくとして、ここでは新製品のパフォーマンスについて印象深かった波多野氏の発言を紹介しておきたい。


日本IBM システム製品事業ストレージ事業部長の波多野敦氏

 「ストレージを利用する際、これまではデータベースのパフォーマンス向上がボトルネックになるケースが多かった。この課題を解消するため、アプリケーションチューニングやメモリ追加などの対策が施されてきたが、どれも決め手にはなっていなかった。なぜならば、根本的なボトルネックはI/Oにあるケースが多かったからだ。IBM FlashSystemはこうした課題解消に大きく貢献できる。1Uのフラッシュストレージを追加するだけで、Oracle Databaseの場合で最大12倍のパフォーマンス向上を図ることができる」

 これはストレージにおける大きな技術革新である。ビッグデータ時代を迎えて、間違いなくニーズは高まるだろう。ただ、同社ではこの先10年、コスト面からフラッシュがストレージの主流になることはないだろうと予測している。とはいえ“ケタ違い”の技術革新だけに、ニーズが一層高まれば、コストダウンも早まるかもしれない。競合他社とのバトルも合わせて注目しておきたい。

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