#9:責任をむやみに転嫁しない
過ちというものは常に生み出される。そしてITの世界では、過ちは壊滅的打撃をおよぼす可能性もある。筆者は、2台のスイッチをループさせてブロードキャストストームを発生させたり、サーバ接続を誤って切断したり、「Active Directory」の組織単位(OU)を誤ってドラッグ&ドロップしてグループポリシーを壊すといった多くの事例を目にしてきている。
これだけではまだ、あなたも過ちをしでかすという実感を持てないかもしれない。しかし、他の担当者が問題を引き起こし、上司からその説明を求められるといったケースを考えてみてほしい。例えば、同僚のTedが「Microsoft Exchange」サーバの使用を終了しようとしてログオフの代わりにシャットダウンをクリックしてしまい、上司からなぜ電子メールが利用できないのかを尋ねられた場合、「Tedがミスしました!」と答えるのは素晴らしい対応とは言えない。
こういった場合、Tedに対して、上司と話をして何が起こったのかを自ら説明するよう助言するのがよいだろう。Tedの時間が取れず(おそらくExchangeデータベースの再起動に躍起になっているのかもしれない)、上司が詳細な情報を求めているのであれば、起こったことをあなたが正確に伝えるべきだ。しかし、そういった際には、客観的かつ公平な視点で説明する必要がある。例を挙げると「ミスが起こりました。Tedであれば私よりも状況をうまく説明できるでしょうが、Tedはこの場に来ることができる状況にありません。それはともかく、サーバの意図しないシャットダウンが招かれてしまったのです。スタートメニュー上ではログオフとシャットダウンの各オプションは近い位置にあり・・・」といった感じだ。責任逃れをする時のような対応はするべきでない。
なお筆者は、このような障害の事後分析や、似たような事態を今後避けるためにどのような統制が導入できるのかといった検討を行うことが、問題が起こった際に生まれる緊張を解きほぐすうえで極めて有効であると考えている。
#10:フォローアップを行う
これは非常に効果がある。他者との作業を完遂した後、数日経ってから「あの作業はどうだった?」とか「その後、どんな感じだい?」といった電子メールを送信するのである。こういったメールを書くのに20秒もかからないはずだ。このような行動をとるたびに、作業のその後を気にかけているという点と、皿に投げ込んで誰か他の人に渡す熱々のジャガイモ(厄介なこと)のように扱っていないという点を示せるため、関係をより強固なものにできるというわけだ。
まとめ
これらの戦略は常識的なものであるが、目的至上主義の職場(それが職場の本質だろう?)において、業務を健全かつ生産的に保つうえでの素晴らしい方法となり得るのだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。