「本番環境などへの移行テストでは、期待通りの性能が出るか、エラーはないか、既存業務に影響がないかなど、調査や再現に工数や時間がかかり、問題発生時にはすぐに切り戻りできないといった課題がある。RATでは本番環境の同じシナリオを利用して性能や問題を確認できることで工数削減という大きなメリットがえられる」(平井氏)
性能管理については、「Diagonostics & Tuning Pack」で提供されるデータベースの自動診断分析機能、CDBとPDBの性能を可視化できるようになった分析機能「Active Session History」がある。
3つめの構成管理については、「Database Lifecycle Management Pack」で提供されるデータベースオブジェクトの管理機能を挙げた。Enterprise Managerではデータベースの変更履歴を保存し、保存した履歴のどのバージョンに対しても簡単にリストアできる機能があり、それを使うことで、Excelによる履歴管理やリリースミスを防ぐことができるという。
このほか、クラウド管理機能として、データベーススキーマをサービスとして提供する機能やセルフサービス形式でのJavaアプリケーションのデプロイ、チャージバック機能の強化などが図られた。また「WebLogic Server」「Business Intelligence Enterprise Edition 11g」「Fusion Application」「E-Business Suite」といったミドルウェアやアプリケーションへの対応も強化された。
価格は、管理対象の製品ライセンスパックごとに異なり、上述したOracle DBの性能管理機能であるDiagonostics PackライセンスやTuning Packライセンスの場合は、プロセッサあたり54万3500円からとなっている。
クラウド環境でのシステムライフサイクル管理機能を強化した