こうした機能強化で、支社や支店などの拠点サーバで稼働するデータベースとしての利用だけでなく、データベースのアプリケーションへの埋め込み、SaaSの実現、遠隔地からのデバイスでの利用などで短期間の開発と実装を実現できるという。
大規模システムのデータベースとしても活用できる機能も実装しており、大量データからの集計処理などに最適化した「マテリアライズド・ビュー(実体化ビュー)」、読み取り一貫性を実現する「スナップショット・アイソレーション」、クエリを並列に処理する「パラレル・クエリ」、データベースファイルをメモリ上に展開する「インメモリ・モード」などの機能が搭載されている。
またプライマリ(正)、ミラー(副)、アービタ(監視)の3つのサーバ構成でデータベースミラーリングによる可用性を実現しているという。HANAなどと同時に提供することで、管理面での複雑性を軽減し、エンタープライズデータをいつでも、どこでもユーザーに届けることができるとした。
会見では、豪州のCleanPointがSybase SQL Anywhere 16を利用し、住宅所有者が自らが電力や家電製品の使用を管理できる監視制御システムを開発した事例を紹介。電力消費状況をリアルタイムで監視し、使用量を調整するという顧客の要望に対応しているという。国内でも、ある企業が数千カ所の拠点でSybase SQL Anywhereを稼働させ、管理者なしでのゼロメンテナンス運用を実現しているという事例にも触れた。