編集部からのお知らせ
宇宙ビジネスの記事まとめダウンロード
記事まとめ「テレワーク常態化で見えたこと」

“竜を飼いならせ”--デジタル化経済に立ち向かうCIOの理想像:ガートナー - (page 2)

齋藤公二 (インサイト)

2014-03-21 08:00

デジタル化に対応するための3つの施策

 デジタル化に対応するために、ガートナーが提案するのが3つの対策だ。1つめは「強い『デジタルリーダーシップ』の確立」。具体的には、デジタル化を組織として推進する体制を作ったり、“最高デジタル責任者(Chif Digital Officer:CDO)”といったデジタル化担当役員を設置したりといった取り組みだ。

 CDOの設置率はグローバルで6.6%、国内で2.2%だが、今後1~2年で3倍程度に増える見込みだという。経歴としては、マーケティング、IT、ビジネス戦略を経験した担当者がCDOにつく割合が高かった。レポートラインは最高経営責任者(CEO)が42%、最高マーケティング責任者(CMO)が22%、CIOが16%となった。

CDOのプロフィール CDOのプロフィール
※クリックすると拡大画像が見られます

 「まったく新しい職ではなく、デジタル化推進のエバンジェリストのようなイメージだ。デジタル化がすべての領域で進めば、将来的にはなくなるファンクションでもある。本来的にはCEOが担うことが望ましい。デジタルへの精通度が高いCEOとビジネスの成長には相関があることもわかっている」(長谷島氏)

 2つめは「ITの『コア』の刷新」。コアというのは、クラウドやウェブのインフラ、情報、人材、ソーシングなどに関するIT戦略を見直すことだ。具体的なIT施策としては、4つの領域があるという。ポストモダンERP/アプリ(Postmodern ERP/apps)、より多様なパートナーシップ(More-diverse partnerships)、次世代の情報分析能力(Next-generation information capabilities)、ハイブリッドクラウド(Hybrid cloud)となる。

 ここで注目できるのは、クラウドへの投資理由が「コスト削減」から「俊敏性への獲得」に移り変わってきていること、ソーシングの関係を変える意向が高まってきていることだという。クラウドの導入理由としてコストを上げたのは14%であるのに対し、俊敏性は50%に上った。ソーシングについては80%の回答者が「今後2~3年のうちにソーシング関係を変える予定だ」とし、46%は「新しいカテゴリのパートナーと協業する必要がある」とした。

第三の時代に対応する組織体制の概念図 第三の時代に対応する組織体制の概念図
※クリックすると拡大画像が見られます

 3つめの「2つの流儀の習得」は、従来型モードのITとノンリニアモード(非線形)のITというスピードの異なる2つのIT(Two-speed IT)の両方に対応できる組織やチーム、スキルを作ることを指している。ここで言う、従来型のIT(conventional)の特徴は、ウォーターフォール型開発、馴染みのベンダー、厳格なガバナンス、最小化されたリスク、テクノロジチームなどとなる。一方、ノンリニアモードのIT(nonlinear)の特徴は、アジャイル開発、小規模/革新的パートナー、簡易的、丁度良いガバナンス、管理されたリスク、専門家混成チームなどとなる。

 「安定や確実性が求められる場合は従来型モード、スピードやイノベーションが必要で不確実が高い場合はノンリニアモードといったように、2つの流儀を使い分ける。それにより、新しいITに対応できず、身動きが取れなくなる事態を防ぐことができる。調査の結果、45%のCIOはアジャイルを特徴とするノンリニアモードのオペレーションを構築していた。だが、大半は2つの流儀をまだ生かしきれていない。全体の準備という点ではまだまだという状況だ」(長谷島氏)

 2つの流儀に対応する上では、現在ある組織にCDOを中心としたプロダクトごとの専門家混成チームなどをアドオンするかたちが望ましいとした。

Keep up with ZDNet Japan
ZDNet JapanはFacebookTwitterRSSメールマガジンでも情報を配信しています。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

特集

CIO

モバイル

セキュリティ

スペシャル

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. クラウドコンピューティング

    MITスローン編著、経営層向けガイド「AIと機械学習の重要性」日本語版

  2. クラウドコンピューティング

    AWS提供! 機械学習でビジネスの成功を掴むためのエグゼクティブ向けプレイブック

  3. クラウドコンピューティング

    DX実現の鍵は「深層学習を用いたアプリ開発の高度化」 最適な導入アプローチをIDCが提言

  4. セキュリティ

    ランサムウェアを阻止するための10のベストプラクティス、エンドポイント保護編

  5. セキュリティ

    テレワークで急増、リモートデスクトップ経由のサイバー脅威、実態と対策とは

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNet Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]