「初期設定で21の国別の法律要件をサポートしており、日本では、この4月から5%から8%に上がる消費税にも対応している。初期設定で利用が可能な100カ国以上に対応した国際テンプレートも用意している」(佐々木氏)
旅行業界向けにITサービスを提供しているアマデウス・ジャパンはCloud T&Eを利用している。「16年間のSAPとのパートナーシップがあり、出張経費管理のためのエンドトゥエンドでのソリューションとして活用している」(アマデウス・ジャパン 代表取締役 大竹美保氏)
アマデウス・ジャパン 代表取締役 大竹美保氏
同社が提供している、出張管理SaaS「Amadeus e-Travel Management」をCloud T&Eに統合。出張規定を順守しながら複雑な運賃ルールにも対応し、全世界の航空会社、鉄道、レンタカー、ホテルなどの出張を予約でき、プロセスを最適化できているという。
UST GlobalやSAPのグループ会社であるSuccessFactors、サンディエゴ港湾管理局での利用事例などを示し、経費処理業務の効率化を実現していることを紹介。直感的な使い勝手やモバイル中心の設計、バックエンドシステムとの統合、包括的なコンプライアンス対応がCloud T&Eが選定されている理由だとした。
人事や支出管理などでクラウドに移行
馬場氏は「SAPジャパンは2013年4月に、クラウドファースト事業をスタートした際に、グローバルで展開している約30種類のクラウドサービスは、すべて日本で展開すると宣言した。今回の製品でこれを実現することになり、今後は継続的な拡張、機能強化になる」と解説した。
「SAPは、クラウドサービスで全世界に3400万人のサブスクライバーを持っており、これは、売上高ナンバーワンのクラウドベンダーよりも利用者数が多いことになる。ここにきて、人事系業務や購買や出張などの支出管理系業務がクラウドファーストへと移行し始めている。狭い川だが激流となってオンプレミスからクラウドに移行している。ここはSAPがオンプレミスで提供してきた経緯があり、新たなサービスとして提供する」(馬場氏)
馬場氏は「コンカーとの違いは営業力の差。バックエンドシステムとの統合などの製品特徴を持つが、あまり製品の差はないだろう」と説明した。
「今後、Suicaなどの日本固有のカード連携や路線検索サービスとの連携などニーズの高いものから対応をしていくが、Suicaなどのカードサービスとの連携機能は優先順位が高いわけではない。アマデウスでどんなものが求められているのかということを前提にしながら、グローバルに優先される機能を搭載していく」(馬場氏)