#3:正しい廃棄の重要性
電子機器廃棄物は、多量の有害物質を含んでいる可能性がある。電子機器廃棄物の処分やリサイクルに関する人々の認識を高めるとともに、イノベーションを促進する目的で結成された国際的な連携組織である、国連の「電子廃棄物問題を解決するイニシアティブ」(StEP)によると、電子機器廃棄物の中には周期表に出てくる最大60種の元素のほかに、難燃性物質やその他の有害化学物質が含まれている可能性があるという。例えば、PCのバッテリやモニタの内部にはカドミウムが使われている場合もある。これは人間や環境にとって極めて有害な物質だ。その他の有害物質としては以下のようなものがある。
- 鉛--ほとんどの電気製品に含まれている重金属
- ベリリウム--多くの電子製品に含まれている軽金属
- 水銀--多くの照明機器やディスプレイに含まれている重金属
- ポリ塩化ビニル(PVC)--ケーブルや回路基板にしばしば用いられる合成樹脂
#4:電子機器廃棄物から生み出されるもの
これらの機器に含まれている金属は、適切な方法で回収すれば、さまざまな用途で使用できる。携帯電話のバッテリや携帯電話内部の金属は、新たな携帯電話の製造や、宝石類、芸術、金属板、その他の電子機器に用いることができる。インドの企業Atteroは使用済み機器から金やプラチナ、セレンといった金属を安全に回収したり、その他の使用済み機器を再生するなど、エンドツーエンドの電子資産管理業務を支援している。これは遠大な構想に向けた小さな1歩であるが、こういった企業は重要であり利益を生み出せるものとなっている。
#5:電子機器廃棄物の廃棄先
地元の、あるいは地域で実施されている電子機器廃棄物のリサイクルプログラムを見つけ出すのに適した手段が、米国では複数ある。EPAとElectronics Take Back Coalitionは、電子機器管財人(e-Steward)という、リサイクルに責任を持つ業者に関する情報を提供している。近所にe-Stewardがいない場合には製造会社や、リサイクルプログラムを実施している小売店を探すことになる。例を挙げると、StaplesやBest Buyといった店はいずれもリサイクルプログラムを実施している。