長年オープンソースを支持し、使ってきた筆者にとって、次のように言えるのは誇らしいことだ。
「Android」は何よりも多く売れている。以上。それで終わりだ。もちろん、本当にその一言で終わりにしてしまったら、それほど大した話にならない。数字はうそをつかないが、その数字には単なる数字以上の意味がある。そう述べたところで、皆さんは筆者がモバイルプラットフォームについて言及していて、Androidが「iOS」や「Windows Phone」「BlackBerry」「Fire OS」といった、スマートフォンやタブレットを動かしているその他のプラットフォームを完全に打ち負かしているということを話しているのだと思うだろう。
しかし、そうではない。これは、それよりもずっと、はるかに目覚ましい話なのだ。Androidは、次のプラットフォームよりも売れている。
- 「Windows」
- 「OS X」
- Linux
- 「Amiga」
- 「OS/2」
どういうことか分かるだろう(ちなみに最後の2つを入れたのは皮肉だ)。Gartnerによれば、2014年のOS別デバイス出荷台数予測は以下のようになっている。
- Android:11億6828万2000台
- Windows:3億3341万9000台
- iOS/OS X:2億7111万5000台
- その他:6億6011万2000台
Gartnerはまた、2015年には3.5対1の比率でAndroidがWindowsの出荷台数を上回ると予測している。これについて少し考えてみよう。AndroidがWindowsを上回っている。今まで、まして、こうした圧倒的な形でそれを達成したプラットフォームはない。
さらに、これに「Chromebook」の数は含まれていない。筆者がわざわざ一番の新入りを話に持ち出すのはなぜか。それはChromebookが現在、「MacBook」とWindows搭載ノートPCの両方よりも売れているからだ。すなわち、MicrosoftとAppleがかつては王と女王として君臨していた世界を、Google主導のプラットフォームが徐々に乗っ取りつつあるということだ。これはエコシステムのとてつもなく大きな変化である。クラウドに向かう変化であり、ユーザーに触発された柔軟性への変化だ。ユーザーは意思を表明し、それが聞き入れられている。
デスクトップよりもスマートフォンを使う人々の数が増えていることを認識すれば、これはさらに驚くべき話になる。米国では、モバイルアプリの利用が既にデスクトップアプリの利用を上回っている。ウェブの利用度だけを見れば、インターネットブラウジングの55%がモバイルデバイスから行われていることが示されている。さらに(米)国民の55%がスマートフォンを所有しており、42%がタブレットを所有している事実も考えれば、状況がどれだけ変化しているかが分かる。モバイルデバイスが優位になりつつあり、Androidはその先鋒となっている。