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サーバ9割削減して仮想化基盤--大崎市民病院

NO BUDGET

2014-12-22 18:52

 宮城県北地域の基幹病院である大崎市民病院本院は、新たに医療情報システムを稼働させる共通仮想化基盤を構築、7月の新築、移転と同時に稼働を開始した。基盤構築を手掛けたネットワンシステムズが12月22日に発表した。

 大崎市民病院は1938年に開院、2006年に市町村合併に伴い現在の名称となり、7月に建物を新築し移転開業した。宮城県が2013年度から2017年度までを対象として策定している「第6次宮城県地域医療計画」においては、約30万人を対象とする大崎・栗原医療圏(栗原市、大崎市、加美郡、遠田郡)の中核的医療機関と位置づけられ、急性期医療や高度医療などを担う。


仮想化基盤の概要図(ネットワンシステムズ提供)

 これまで大崎市民病院が運用していた医療情報システムは、電子カルテシステム(HIS)、医療用画像管理システム(PACS)、放射線部門システム(RIS)、検体検査部門システム、薬剤部門システムなどそれぞれのシステムごとにサーバ、ストレージ、ネットワークといったICT基盤が個別に導入されていたことから、設備投資コストと運用管理負荷が大きな課題となっていた。

 そのため、今回の新築、移転を機にシステムの課題を解決するため医療情報システム共通の仮想化基盤を構築することにした。この共通仮想化基盤への主な要件は「新病院への円滑な移転」「システムの継続的、安定的稼働環境の構築」「医療IT関連費用の削減」の3つ。

 これに対しネットワンシステムズが提案したのは、EMC「VSPEX」をベースにした事前検証済みの仮想化基盤パッケージ。VMware、Cisco、EMCの製品を組み合わせており、各社の管理ソフトウェアを連携させることで仮想化基盤全体を一元管理可能な環境を実現し、運用管理負荷を大きく低減するという内容。

 この提案に際しては、ネットワンシステムズがVMwareの最上位のパートナー資格を所有していることも、仮想化基盤における技術と信頼性の面で高く評価された。そのほか、各医療情報システムの共通仮想化基盤への移行プロジェクトマネージメントを担当したことも高く重視されたという。

 新たな仮想化基盤には各医療情報システムが統合、集約され、新築や移転に伴って更新予定としていた40台以上の既存物理サーバ(電子カルテシステムサーバ群および13種類の部門システムサーバ群)を約9割削減し、5台のブレードサーバへと集約。全体最適化された医療ICT環境を実現し、設備投資コストと運用管理負荷を大幅に削減することで、医療ICT関連費用の削減に成功した。

 また、新病院に仮想化基盤および各種仮想サーバを事前に構築しておくことで、移転に伴うシステム停止時間の短縮化(HIS停止時間:3時間)を実現するとともに、仮想化技術や遠隔モニタリングサービスなどを活用することで、システムの可用性を大きく向上させ、安全かつ安心の医療提供に大きく貢献している。

 さらに、障害発生時には、物理環境と仮想環境の連携によって迅速にサービスが自動復旧する仕組みを整えるとともに、ネットワンシステムズの遠隔モニタリングサービスと運用支援サービスによって、より一層安定して稼働する環境を実現している。

 また、ハードウェアメンテナンスの際にもシステム停止が不要で、24時間365日高品質の医療サービスを継続することが可能。バックアップについては、重複データを排除する仕組みを導入することで、作業負荷を軽減しつつ可用性を高めている。

 大崎市民病院では今後、物理サーバで稼働している残り20種類の部門システムサーバについても仮想化環境へ移行するとともに、約1300台ある医療情報システム端末を仮想デスクトップ化することで、さらなるコスト削減と生産性向上を推進する予定。

 また、本院と共通仕様の医療情報システムが稼働している3つの分院(鳴子温泉、岩出山、鹿島台)の医療情報システムについても仮想化を検討している。

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