Dockerがコンテナの利用を増やし使い勝手を改善する目的でカナダのスタートアップKitematicを買収した。Dockerによる企業買収は、3月に入って2社目となる。
3人の学生が立ち上げたKitematicは社名と同じオープンソースGUIツールを開発しており、AppleのMac上でDockerをインストールする作業を高速化する。Windows版は2015年半ばに登場する予定だ。もともとはカナダ政府の奨励金を受けたプロジェクトで、2015年9月にベータ公開した。3人の共同創業者はサンフランシスコにあるDocker本社勤務となり、当面はKitematicという名称の下でツール提供を継続する。
Dockerは3月初め、SocketPlaneというスタートアップ買収を発表している。SocketPlaneもKitematicと同様、買収金額などの詳細は公開していないが、SocketPlaneの6人の社員は標準的なネットワークインターフェイスをDockerに加え、マルチコンテナ分散アプリの移植性を強化する。
「一部の人にとってDockerをマシンで動かすのに余分の設定が必要であり、(Kitematicの買収で)最大の事件は、このプロセスを約3分に短縮してDockerコンテナを動かすことができるようになることだ」とDockerのプロダクトマネジメント担当ディレクター、Justen Stepka氏は記している。
「また、コマンドラインをGUIにラッピングすることも挙げたい。これにより、Dockerにアプローチして利用するのが容易になり、採用が増えるだろう」とも記している。
Dockerはコンテナ内のアプリの作成と実装を自動化するもので、開発者をソフトウェアとインフラの依存から解放し、コストを削減し、プロセスの効率を改善することを目的としている。企業としてのDockerは、同オープンソースプラットフォームの開発元である。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。