Salesforce.comは米国時間6月17日、主力製品の1つである「Marketing Cloud」の最新バージョンを発表した。この最新バージョンでは、顧客動向のより詳細な把握と、顧客動向への迅速な対応に焦点を当てた機能強化が図られている。
具体的には、「Journey Builder」に新しいイベントトリガとアクティビティトリガが追加された。コンタクトやリードなどの各種オブジェクトをトリガとして利用することで、複数チャネルを横断して顧客動向を追跡し、多種多様なアラートを表示できる。マーケティング担当者はこの機能を利用して、たとえば顧客がロイヤリティプログラムへの参加やアプリケーションのダウンロードを行った際の応答を自動化し、顧客の行動に対して即座に対応できるようになる。一方、「Active Audiences」も機能が強化され、CRMデータと同期および連携しながら、100を超える広告ネットワークやテクノロジを駆使した広告キャンペーンを実行できる。
なお、2015年の春にはもう一つの主力製品である「Sales Cloud」の新バージョンがリリースされたが、このバージョンで搭載された「Intelligent Engagement Studio」および「Sales Cloud Engage」という2つの重要な新機能は、「Salesforce Pardot」のテクノロジを基盤としている。Salesforce Pardotは、2013年に25億ドルで買収したExactTargetのPardotを元に開発されたものである。Salesforce.comがIoT(モノのインターネット)指向のプラットフォームである「Salesforce1」に全力で取り組む中、ExactTargetはソーシャル解析戦略の一翼を担い、Marketing Cloudを支える屋台骨となっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。