NECとHewlett-Packard(HP)は7月15日、通信事業者向けのネットワーク機能仮想化(Network Functions Virtualization:NFV)領域での協業に合意したと発表した。両社はNECのネットワーク機能の仮想化技術とHPのNFV基盤を組み合わせたオープンなNFVシステムを共同で提供していく。
NFVは、従来は専用通信装置が提供していた機能をオープンで汎用的なハードウェアとソフトウェアで柔軟で費用効率の高いネットワークを構築、運用を可能にする技術として期待されている。
両社は、NECが開発した仮想化ネットワーク機能(Virtualized Network Functions:VNF)とVNF運用管理ソフトウェアとOpenStackやLinuxのKVMをベースにしたHPのNFVプラットフォーム「HP Helion OpenStack Carrier Grade」を組み合わせ、信頼性や拡張性などがあるNFVシステムを共同で提供していく。欧州電気通信標準化機構(ETSI)が標準化を進めている仕様に基づくオープンなものであり、ハードウェアにはHP製のサーバ、ネットワーク、ストレージが使われる。
両社は、NFVシステムの提供を年内に開始する予定。また、両社の技術を検証するためのNFVデモシステム(リファレンスプラットフォーム)を共同で開発していく。これにより両社は、通信事業者のNFVシステム導入を後押ししていくとしている。