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「DevOps」とは何か、その効果は?

Michael Krigsman (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2015-09-09 06:15

 IT業界に身を置いていれば、「DevOps」という言葉を聞いたことがあるはずだ。このフレーズは、AmazonNetflixSalesforceなどの大手クラウド企業と結びつけて語られることが多い。しかし、DevOpsは、ぼんやりとした、よく分からない言葉だと感じている人が多いのではないだろうか。

 DevOpsを分かりやすく説明するため、この分野で有名な人物を招いて話を聞いた。Gene Kim氏は起業家であり、研究者であり、ITの運用、情報セキュリティ、そしてDevOpsに関する書籍の著者でもある。同氏は、Tripwireの創立者として、また「The Phoenix Project: A Novel About IT, DevOps, and Helping Your Business Win, Visible Ops Security」および「The Visible Ops Handbook」の著者として知られている。

 筆者が初めてKim氏に会ったのは、同氏が「The Phoenix Project」を執筆している頃だった。われわれは、どちらもITプロジェクトで大規模な失敗が起きる原因についてに関心を持っており、すぐに互いによく知るようになった。

 同氏の話の内容は、次の動画のとおりだ。CXOTalkのサイトにも、同じ動画が掲載されている。


 以下は、筆者がその内容を簡潔にまとめたものだ。

DevOpsとは何か

 DevOpsとは、世界レベルの信頼性、安定性、セキュリティを維持しながら、開発からテスト、運用までのサイクルを非常に速いフローで実現する一連の原則またはパターンのことだ。

 DepOpsは速いフローと信頼性を生み出すだけでなく、小規模なチームが単独で素早くテストを行い、顧客に対して安全にコードを展開することを可能にする。

 また開発者にとっては、日常的に本番環境に近い環境で作業ができるという利点がある。1年後に本番環境に近い環境でコードをテストするのではなく、コードを書いた日に、本番環境でそれを実行することも原理的には可能になる。

 一方運用チームは、言われたとおりの仕事をやるだけであったり、プロジェクトの最終段階にだけ関わるのではなく、そういった環境をオンデマンドで構築するのに必要な自動化の仕組みを作ることになる。自動化は、開発者の生産性を上げるのに役立つ。

 組織の目的が顧客に新しい機能を提供することであれ、組織の活動を守るために信頼性と安全性を確保することであれ、監査に合格することであれ、自動化はその達成を容易にしてくれる。DevOpsは、開発、テスト、運用、セキュリティのすべてにおいて、仕事のやり方を根本から変える。

 DevOpsの取り組みは、規範的になりすぎないように進められてきているが、その範囲には組織文化やプロセス、手続き、技術的な慣行まで含まれている。成果を上げるには、これらすべてを組み合わせる必要がある。

パフォーマンスの高い組織を作るには

 高いパフォーマンスを上げるためには、7つか8つの前提条件が必要であることが分かっている。

 バージョンコントロール。開発チームだけでなく、特に運用チームで重要になる。これは、バージョンの幅が増えるのは運用の場面であることが多いためだ。

 テストの自動化。コードを実際に本番環境に導入する際には、そのコードは自信の持てるものでなくてはならないため、バージョンコントロールの対象になるものは、すべてテスト可能である必要がある。これは、プロジェクトの最後にだけテストを行い、Word文書に書かれたテスト計画を大量の人員で実行するやり方とは対照的だ。

 本番環境での積極的な監視。何か問題が発生した場合には、顧客よりも先にそれを発見し、素早く修正する。

 高信頼文化。これは、リーダーシップの下でしか生まれないものだ。文化的な規範を設定して、積極的な情報の共有を促し、チーム間の橋渡しを後押しする。

 指標。DevOpsによる改善プログラムを推進するのに役立つ指標を採用する必要がある。

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