MicrosoftとDellは米国時間10月21日、テキサス州オースティンで開催されている「Dell World 2015」で、Dellが「Dell Hybrid Cloud System for Microsoft」と呼ぶ、ハイブリッドクラウド顧客向けの製品を発表した。これは、2014年10月に両社の提携とともに発表された「Cloud in a box」(ハコに入ったクラウド)というコンセプトに基づいた「Microsoft Cloud Platform System」(CPS)ファミリの2つ目となる製品だ。この製品を支えるプラットフォームは「Microsoft Azure」上に構築されており、「CPS Standard」と呼ばれている。
この製品はDellのサーバとネットワークスイッチに、Microsoftがあらかじめ設定したCPSソフトウェアを統合したものだ。同製品は、Dellにより10月21日から注文受け付けが開始される。
現在、CPS Standardには「Windows Azure Pack」と「System Center 2012 R2」「Windows Server 2012 R2」が含まれており、2016年に提供予定の「Microsoft Azure Stack」のインストールにも対応している。また、バックアップや、サイトの復旧、運用状況についての洞察を提供するAzureサービスもバンドルされている。さらにDellの「Dell ProSupport」や「Dell Managed Cloud Services」も提供される。
Dellによると、顧客がこの新製品を「梱包された状態からクラウド運用可能な状態にするまでに」3時間しかかからないという。
2014年に発表されたCPSは、大企業向けのラックスケールシステムだった。今回の新製品では、サーバ4台で構成された小規模システムから始めて、単一システム内の物理ノード数を最大16台にまで拡張できるようになっている。
Microsoftによると、このハイブリッドシステムはMicrosoftとDellが一致協力して開発したものだが、サポート窓口はDellに一本化され、Microsoftはソフトウェアとサービスの面で自社の専門性を生かして支援するかたちになるという。
同社はまた、政府機関や教育機関だけでなく、中小規模の企業に訴求するため、「Dell Cloud Flex Pay」という支払いオプションを追加した。ハイブリッドクラウド顧客向けの新製品は、導入開始から最初の半年は月額9000ドルから利用できる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。