ベトナムでビジネスをする

ベトナムでの人づきあい--結婚式に呼ばれたら

古川浩規(インフォクラスター)

2015-11-01 07:00

 ここ数回、ベトナムのICTという社会的な話をお伝えしてきましたが、今回はベトナムで実際に業務を行う上で避けることのできない人づきあいについてご紹介します。

社員の結婚式に呼ばれるのは日本と同じ

 ベトナムは平均年齢が20代後半と若者が多い国です。また、結婚適齢期が25歳程度と言われているので、社員の結婚が続くことがよくあります。相対的に高齢者が少ないこともあり、日本人にとってベトナムでの冠婚葬祭というと、自然と結婚式ということになります。ベトナムに赴任したことがある方なら、知人の結婚式に参加したことがあるという方も少なくないのではないでしょうか。

 一口にベトナムの結婚式と言っても、日本人も多く在住しているハノイやホーチミンといった大都市での結婚式と、農村部での結婚式では違いがあります。


都市部での結婚式会場の一例。ここでは同時に4組ほどが結婚式を挙げられ、最大の宴会場では1000人規模の宴会を行うことができる。都市部ではこのような場所での結婚式も決して珍しくない

 都市部では、日本と同様、結婚式場、ホテル、レストランといった場所で行われることが多くなっており、街中でもウエディングドレスを飾ったレンタル衣装のお店を見かけるようになってきました。また、ウエディングプランナーがコーディネートした結婚式を挙げることも珍しくなくなってきています。一方、農村部ではまだまだ自宅(実家)を中心とした結婚式が主流で、ご近所が総出でお祝いをしたり、集落で協力して結婚式を執り行ったりします。

 ただ、都市部で行われようと、実家で行われようと、結婚式に職場の人をはじめ大勢の知人に声をかけることは共通しています。ベトナムでは結婚式への招待が数百人になることは当たり前で、私が知っている結婚式で最大のものは800人規模のものでした。しかも招待状の宛名は手書きで、これを一人ずつ配って歩くのが一般的です。

 日本では結婚式場で筆耕をお願いして郵送するのが当たり前ですが、これと比べるとベトナムの招待状作成・配布はずいぶん手間がかかる作業です。ただ、招待状を受け取るのが結婚式の数日前ということも珍しくなく、結婚式が週末や休日だとも限らないので、招待されても無理のない範囲で出席するとよいでしょう。欠席をする際にご祝儀を包んであげるといった心遣いが相手に喜ばれることは日本と同じです。

 結婚式に職場の上司や外国人が参加することは、ベトナムでは一般的に喜ばれます。弊社がまだ小さな所帯だったころには、少し離れた地方都市で結婚式が行われる時には、せっかくの好意を無にしないためにも、皆でレンタカーを借りて社員旅行気分で出かけたものでした。2人の幸せな門出を、皆で祝福したいという気持ちは日本でもベトナムでも変わりません。

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