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セールスフォースの成長戦略、ベニオフCEOらの発言から読み解く

Chris Kanaracus (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2015-11-30 06:15

 Salesforce.comは先々週、8~10月期の売上高が前年同期比24%増の17億1000万ドルになったと発表し、通期の見通しである66億4000万〜66億5000万ドルの達成に向けて順調な業績推移を見せている。

 決算発表の数字自体に興味があるなら、公式発表からさまざまな情報を得られるだろうが、決算発表後のカンファレンスコールの場で、同社の最高経営責任者(CEO)Marc Benioff氏をはじめとする数名がいくつかの興味深い点について語っている。本記事ではその内容を筆者の見解とともに記している。

Benioff氏:中心に据えるべきは顧客であり、テクノロジではない

 Benioff氏はここ数年、「カスタマーカンパニー」という考え方と、その実現に向けて同社の製品をどのように活用できるのかについて論じてきている。ただ、顧客についてまったく関心を持たない企業など存在しないということを考えると、この考え方はしばしば、明瞭さに欠けるところがあると感じられる。しかしBenioff氏はカンファレンスコールの場で、この点に対する自らの考えを極めて明確に示して見せた。

 わたしは今後の10年が顧客の時代になると考えている。データ科学の時代や、人工知能の時代、認知コンピューティングの時代、モバイルコンピューティングの時代、ソーシャルコンピューティングの時代、クラウドコンピューティングの時代といったものであるとは考えていない。これらはすべて、今後の10年で重要なものになるためだ。クラウドコンピューティングやソーシャルコンピューティング、モバイルコンピューティング、データ科学、ディープラーニング(深層学習)、多層パーセプトロン(MLP)、人工知能といったものすべては、ポーカーテーブル上に置かれたチップなのだ。テーブル上でやり取りされるチップでしかない。

 こういったテクノロジで何ができるのだろうか?これらのテクノロジを使わない企業などあるのだろうか?Phillipsも使用している。General Electric(GE)も使用している。Appleも使用している。Cisco Systemsも使用している。The Coca-Cola CompanyUnileverも含め、あらゆる企業が使用している。つまりこれらの企業にとっての次の10年は、顧客についての10年になるだろう。彼らは世界に誇れる顧客エクスペリエンスを構築するために、どういったことをするのだろうか?製品を販売する企業から顧客エクスペリエンスを売りにする企業へと変わるにはどうすればよいのだろうか?(中略)Salesforce.comが真っ先に考えること、すなわち最も重要なことは顧客であるため、われわれがある特定のテクノロジに注力する、つまり15〜16年前にクラウドに対して行ったように1つのテクノロジを武器に突き進んだ場合、会社として大きな失敗をしでかしてしまうだろう。

筆者の見解:Benioff氏は根っからのセールスマンだ。そして、Salesforce.comが野心的な成長目標を達成するには、顧客に数多くの新テクノロジを売り込み続ける必要がある。このため、企業がこうした新たなテクノロジを導入し、Benioff氏の提唱する「顧客に優しいビジネスモデル」に転化していくのを支援するという難題が、Salesforce.comとそのパートナー企業を待ち受けている。

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