FinTechの今 グローバルから見た日本 - (page 2)

村上隆文(アクセンチュア戦略コンサルティング本部)

2016-01-01 00:00

FinTech2.0

 FinTech投資が旺盛な領域、分野に目を転じてみると、FinTech市場として先行している米国では、以前から既存サービスの代替が進んできている。分野別にみると「決済」「融資」に加えて、「資産管理」「トレーディング」「リスク・セキュリティ」をはじめとした、より複雑な金融プロダクトに踏み込んだ投資が増加傾向にある(図表4)。

 アクセンチュアでは、「決済」や「融資」中心のFinTech市場を「FinTech1.0」と呼び、上記のように多様なプレーヤーが出てきている市場を「FinTech2.0」と定義している。

図表4:米国における分野別のFinTech投資額(2014年)。出典:アクセンチュアによるCB Insightsデータの分析
図表4:米国における分野別のFinTech投資額(2014年)。出典:アクセンチュアによるCB Insightsデータの分析

 米国やヨーロッパ(英国)では、多様なFinTechプレーヤーが投資家の関心を集めており、既にFinTech2.0のステージにあるが、日本を含むアジア・パシフィック地域は、依然としてFinTech1.0のステージにあるといえるだろう。

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