オラクル、クラウドで新パートナープログラム--2017年度中に500社目指す

大河原克行 2016年02月08日 17時47分

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 日本オラクルは2月8日、「Oracle Cloud」に関するパートナー向けプログラム「Oracle PartnerNetwork Cloud Program(OPNクラウドプログラム)」を開始すると発表した。

 既存のOracle PartnerNetwork(OPN)制度の上に、クラウドビジネスに関するパートナー支援制度を新たに用意したもので、クラウドビジネスの成果指標に基づいて、Cloud Standard(スタンダード)、Cloud Select(セレクト)、Cloud Premier(プレミア)、Cloud Elite(エリート)の4段階でパートナーを認定、それぞれのレベルにあわせた技術支援、ビジネス支援を進める。今後は、同社パートナープログラムの中心的役割を果たすことになる。

 2015年12月時点で約70社のクラウド再販契約パートナーのすべてをOPNクラウドパートナーに移行させるほか、既存の2013社のOPN参加企業のクラウドパートナーへの移行、OPNパートナーの関連会社の新規獲得のほか、新たなクラウドパートナーの獲得などで2017年度中に500社にまで拡大する計画だ。

 OPNクラウドプログラムのパートナー認定での成果指標としては、年間販売実績のほかに営業体制や導入実績、認定エンジニアの在籍、アプリストア「Oracle Cloud Marketplace」への登録といった4つがある。

 具体的には、クラウドに関して高い専門性を持つパートナーに付与する「Cloud Specialization」であること、Cloud Marketplaceへのアプリケーションの登録と販売実績、パートナー企業内でのビジネスプランを策定する「Cloud Fixed Scope Offerings」を評価するほか、顧客企業へのクラウド導入事例や成功事例、クラウド専任人材の育成、専門ノウハウの蓄積、Oracle Cloudの熟練性を実証する指標などが含まれる。

 最上位となるエリートは、年間実績で4000万ドル(49億4000万円)以上となるパートナーを認定するCloud Global Eliteと、同2000万ドル(24億7000万円)以上のパートナーを対象にしたCloud Eliteに分類。いずれも、高度なクラウドスキルを備え、オラクルのクラウドについて、あらゆる点で十分に専門的な投資に取り組み、専門体制を整えることができ、オラクルとの密接な協業が認められるパートナーとした。市場開拓活動における優先パートナーとなり、オラクルから最大の支援を得て、共通の目標を定めてクラウドビジネスに取り組むことができるという。

 プレミアは、年間600万ドル(7億4000万円)以上の実績を持つパートナーが対象で、クラウドに焦点を当てたビジネス転換を図るとともに、横展開の可能な成功事例を有していることが求められる。パートナー特典として、それぞれの営業地域での市場開拓活動やマーケティング活動のためのリソース提供が含まれる。

 セレクトは、年間200万ドル(2億5000万円)または10件のクラウド案件実績を持つパートナーが対象となり、Cloud Specializationを取得。あるいは、オラクルのクラウド技術やサービスを開発、販売すると同時に、オラクルのクラウドサービスを利用した顧客向けソリューションの立ち上げを成功させた実績を持つパートナーを認定する。

 スタンダードは、1件のクラウド案件あるいはCloud Specializationの取得、Cloud Marketplaceへの登録のいずれかを行えば参加できるもので、オラクルのクラウドサービスに関するスキルや専門知識を習得し、特定分野や特定製品領域のいずれかに特化したソリューションを集中的に扱うことになる。

 5月31日までの期間限定で早期登録キャンペーンを実施。営業体制、導入実績、認定エンジニアの在籍、Cloud Marketplaceへの登録といった要件は満たさなくても、販売実績だけで登録できるようにするという。

PartnerNetwork Cloud Programの構成
PartnerNetwork Cloud Programの構成
日本オラクル 副社長 執行役員 アライアンス事業統括 椎木茂氏
日本オラクル 副社長 執行役員 アライアンス事業統括 椎木茂氏
日本オラクル 代表執行役社長兼CEO 杉原博茂氏
日本オラクル 代表執行役社長兼CEO 杉原博茂氏

 副社長執行役員でアライアンス事業統括の椎木茂氏は、「OPNクラウドプログラムに加入することで27項目のベネフィットが提供できると考えている。具体的には、テストとデモ、開発の各環境の特別値引き提供、マーケティングファンドの優先的適用、(さまざまな技術や資格を取得できる)“Oracle University”の無償受験チケットの提供、Cloud Marketplaceへの優先表示、各種クラウドイベントへの特別参加など、これらの支援策は、参加したパートナーにとっては大きな差別化になる」と説明した。

 「パートナーの比類なき成長機会の拡大、圧倒的な提案力強化と競争優位の実現、4万7803人のメンバー、2013社が登録している既存パートナーとのネットワーク拡大が実現できる。最強のパートナーエコシステムを利用できる」(椎木氏)

 代表執行役社長兼最高経営責任者(CEO)の杉原博茂氏は、「日本オラクルは、2020年にクラウドといえばオラクルと呼ばれる企業を目指している。今回の施策は、それに向けた具体的施策のひとつになる。既存のパートナーもクラウドを扱うメリットを提供できる施策である」と解説した。

 「2025年までにアプリケーションの80%がクラウドで稼働するといわれ、開発・テスト環境の100%がクラウド化するといわれている。だが、日本では基幹システムの平均使用年数が14.6年に達し、8%の企業が21年以上使用している。これでは、多種多様な要望に応えることができない。2016年がクラウドビッグバンの年になると日本オラクルは考えている。当社は、このクラウドビッグバンでグローバルな視点からさまざまな企業と連携しながら、リーダーシップを取っていく。当社が展開する全国7支社におけるローカルキングパートナーとの連携を図るほか、デジタルマーケティングなどの得意分野ごとのパートナーを明確にして展開していきたい」(杉原氏)

 OPNクラウドプログラムは、2月2日に英ロンドンで発表されたのに続き、世界各国で順次発表されており、今回、日本で初めて発表された。「世界145カ国、2万4000社のパートナーが参加しており、日本のパートナーもこのエコシステムを利用できるようになる」(杉原氏)

2025年への予測。アプリケーションの80%がクラウドで稼働するという
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