目標2: 俊敏性の強化
従来のIT手法が時代遅れになるにつれて、IT部門のリーダーは最新のビジネスニーズに俊敏に対応するための方法論やツールが自社にないことに気が付くでしょう。新しいITエコノミクスの2つ目の目標を達成、つまり新たな方法論とツールを用意し、俊敏性を強化することが一つの解決方法になります。俊敏性は、目標がコアの最適化であるか、ビジネス革新であるかに関わらず、等しく重要です。
この目標達成に必要なテクノロジと方法論には、DevOps、アジャイル、クラウドおよびポータル、リキッドアプリケーション、オートメーション、オーケストレーション(管理の自動化)などがあります。
ある国際的なエネルギー関連企業は、商取引量の増大に対して、従来の商取引基盤では対応しきれない状況が発生しました。われわれは実行環境(100以上のカスタムアプリケーション)、開発環境(アプリケーション開発のためのサービス)、アプリケーションとインフラの最新基盤への移行を目的に、アプリケーション管理サービスを提供しました。これにより稼働停止事故の発生数が50%減少し、稼働停止を解決するために必要な平均時間が60%低減するという成果が得られ、その結果、商取引量が50%増加しました。
目標3: イノベーションの加速
多くの場合、テクノロジはビジネスイノベーションを促進するために必要なところにきちんと適用されていないように見えます。しかし、イノベーションはビジネスを取り巻く環境が厳しさを増す中で極めて重要な要因です。新しいITエコノミクスの3番目の目標は、企業自体が探索的アプローチでイノベーションを加速していくことです。
イノベーションの加速に関連する主要なテクノロジと方法論には、ロボット工学、認識コンピューティング、クラウドAPI、ハイブリッドクラウド、リキッドアプリケーション、モノのインターネット、カンバン方式、スクラムなどがあります。
ある国際的な鉱業会社は、自社がさらに敏捷になり、短時間で革新しながらコストの削減と品質の向上のために、次世代のIT基盤を必要としていました。
われわれはクラウド戦略、アプリケーションの最新プラットフォーム化と最適化を組み合わせてこれに対応し、IoTやDevOps、Agile分野の専門知識を提供しました。その結果、クラウドを活用して敏捷性を高め、IoTを活用する自動化ツールを使用してイノベーションを加速しています。
図:鉱山管理者向けポータルアプリケーション ダッシュボード
図:同アプリケーション 重機配置稼働状況リアルタイムモニター