“ホワイトボックス”の仮想ネットワークが次世代の中心:ブロケードCEO

齋藤公二 (インサイト) 2014年12月09日 16時34分

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 ブロケード コミュニケーションズ システムズは12月5日、今年度のグローバル戦略と国内戦略に関する記者説明会を開催。来日したBrocade Communications Systemsの最高経営責任者(CEO)、Lloyd Carney氏は次世代ネットワークを支えるプラットフォームとして、x86サーバとオープンソースソフトウェア(OSS)を軸としたアーキテクチャを推進することを強調した。

 Carney氏は2013年1月にCEOに就任し、x86サーバとOSSを使った、いわゆるホワイトボックスで構成する仮想ネットワークが次世代ネットワークの中心となると主張してきた。今回も同氏は、次世代ネットワークを“The New IP”時代という言葉で表現し、特徴やメリットを訴えた。

 同氏は、New IPが求められる背景として、クラウドやモバイルなどで構成される“第3のプラットフォーム”への移行でユーザー数やアプリケーション数が爆発的に増えていることを挙げた。

Lloyd Carney氏
Brocade Communications Systems CEO Lloyd Carney氏

 「数十億ユーザー、数百万アプリケーションという大規模な環境に対応する必要がある。当初は、少数の超巨大データセンターに集約されるという見方もあったが、実際には、パフォーマンスや地政学的な理由、複雑な国際関係などから、そうはならないと考えられれるようになった。数千以上の仮想データセンターが立ち上がり、近くのユーザーに対して迅速にサービスを提供していくことが求められる」(Carney氏)

 The New IPとは、こうした「クラウド/モバイルのためのネットワーク」であり、具体的な構成要素としては、NFV(Network Function Virtualization)、イーサネット/SANのファブリック、SDN(Software Defined Networking)の3つがあるという。それらを実現するためのテクノロジは「OpenFlow」「OPNFV」「OpenDaylight」「OpenStack」などでのオープンな取り組みが中心になるとする。

 「ハードウェアベンダーはIntelだけ。そのx86サーバの上で動作するソフトウェアをわれわれがインフラとして提供する。すでに先日、Intelの1UのサーバとSDNコントローラ“Vyatta Controller”を使って、80Gbpsのフォワーディングを実現した。Intelの発展のカーブにわれわれが乗り、ユーザーに大きなインパクトを与えていこうとしている」(同氏)

 エンタープライズユーザーやサービスプロバイダーに与えるインパクトは大きく“スケール、スコープ、スピード”の3つがあるという。企業はネットワークをスケールアップ、スケールダウンが柔軟できるインフラとして管理できるようになり、サービスプロバイダーは、数千規模の仮想データセンターを管理できるようになる。

 企業のIT部門は、GoogleやAmazonのようなインフラを利用できるようになり、プロバイダーは、そうした顧客を含めたクラウド利用者にサービスを提供できるようになるなど、これまでとは異なるスコープを得ることができる。スピードについては、ビジネスの要件にあわせて新規アプリケーションやキャパシティをプロビジョニングすることや迅速なサービス提供やサービス開発ができることを指している。

 「サーバやストレージについては、必要に応じて利用できるようになった。だが、ネットワークだけは、ポートごとのチャージで、そうしたユーティリティとしての利用ができないでいる。複雑で高コスト、時間がかかるというインフラの課題を解決し、コスト効率の優れた新しいエコノミクスを実現していく」(同氏)

 ブロケード コミュニケーションズ システムズ代表取締役社長の青葉雅和氏は国内戦略として3つの領域に注力していくとした。

青葉雅和氏
ブロケード コミュニケーションズ システムズ 代表取締役社長 青葉雅和氏

 青葉氏は、ファイバーチャネル(FC)ファブリック、イーサネットファブリックなど、ファブリック市場のパイオニアとして市場をリードしていることを強調。ファブリック製品「Brocade VDX」はクラウド/データセンター事業者をはじめ、さまざまな企業で採用が進んでおり、平均50%増で成長していることを説明した。

 今年度の注力分野は、テレコムNFV、クラウド/データセンター事業者、プライベートクラウドの3つ。これまでのクラウド/データセンター事業者だけでなく、テレコムや一般企業への導入を推進していく。

 具体的には、テレコムNFVでは、中長期ビジネスの開拓と関係構築を進め、これまで概念実証(PoC)として進めてきたテストを、今年から実ビジネスへとつなげる取り組みを進める。企業向けのプライベートクラウド分野では、既存パートナーやオーケストレーションツールを提供するSIなどとの連携を強化し、FCやイーサネットのファブリックの導入を進めていくとした。

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