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NTTデータで7%--オラクルイベントから見えてくるクラウドの現実 - (page 2)

三浦優子

2016-04-27 18:38

 「オンプレミスで培った技術、開発したアプリをそのまま何も変えることなくクラウドで利用できる。今回Cloud Machineを提供することでエンタープライズクラウドの選択肢を拡大することができる」(日本オラクル クラウド・テクノロジ事業統括 PaaS事業推進室室長 竹爪慎治氏)

 IoTについては、「IoTはセンサが異常値を検知し、至急対応が必要となるタイプのもの、データを長期的に貯めていくことで価値が生まれるものの2つに大別できる。この両極といえるものに対応できるアーキテクチャでなければならない」(竹爪氏)と異なる2つの要件をカバーできるものであると言及した。

日本オラクル クラウド・テクノロジー事業統括 PaaS事業推進室室長 竹爪慎治氏
日本オラクル クラウド・テクノロジー事業統括 PaaS事業推進室室長 竹爪慎治氏

 さらに竹爪氏は「フロント処理に特化したもの、サーバ処理に特化したものに分かれるケースが多いが、オラクルが提供するIoTアーキテクチャは、ゲートウェイ、IoTフロント処理を提供するIoT Cloud Service、さらに継続的にビッグデータを利活用するためのDatabase Cloud ServiceとBig Data Cloud Serviceを提供している」と解説した。

 「IoT Cloud Serviceはほぼパッケージに近い形態で、フロント処理に必要な要素をPaaSで提供している。これらを提供したことで、お客さまのビジネスがどう変わったのかについては、お客さま自身の口から事例が紹介されるので、それを聞いてほしい」(竹爪氏)

オラクルのIoTアーキテクチャ
オラクルのIoTアーキテクチャ

「プライベート、パブリックどちらのクラウド化も進展していない」

 基調講演に登場したNTTデータは従来型エンタープライズのクラウド移行を進め、ソフトバンクはIoTによる新しいビジネスを提供するという全く異なるスタイルのユーザーだ。

 NTTデータでは、顧客の環境にあわせ、オラクルだけでなく複数のクラウドサービスを統合する「マルチクラウドインテグレーター」というスタンスでクラウドに取り組んでいる。2015年度に取り組んだ開発案件のうちクラウドが占めるのは7%だった。

NTTデータ 技術革新統括本部 システム技術本部 方式技術部長  冨安 寛氏
NTTデータ 技術革新統括本部 システム技術本部 方式技術部長 冨安寛氏

 NTTデータの冨安寛氏(技術革新統括本部 システム技術本部 方式技術部長)は「まだ、そんなものかと思われるかもしれないが、当社としては思ったよりも増えてきているという感触を持っている」との見方を示した。これはNTTデータのビジネス領域が公共や金融、そして法人と最もクラウド化へのスピードが緩やかな顧客層の大規模ミッションクリティカルシステムを扱っているためだ。

 基幹システムとも呼ばれる大規模ミッションクリティカルシステムについては、「プライベート、パブリックどちらのクラウド化も進展していない」のが実情だ。

 大規模ミッションクリティカルシステムの現在の課題は、クラウド化ではなく、レガシーシステムをどう刷新するのかと、ビジネス革新にどうシステムを対応させるのかの2つだと説明した。

 レガシーシステムの刷新について冨安氏は、「IBMさんのようにメインフレームは止めないというベンダーもいるが、2030年頃にはメインフレームは止めることを表明しているベンダーもある。これをどうクラウドに持って行くのか、きちんとしたストーリーを作ることができれば、動くだろう。ただし、システム更改がクラウド移行のタイミングとなることから5年10年でチャンスが出てくる」と長期スパンで検討すべき分野だと話した。

 ミッションクリティカルシステムをクラウド化する際にネックとなっているのが、「運用に関して、利用者の都合よりもクラウド事業者の都合が優先される点」と指摘。「システムによっては、ダウンタイムがあれば甚大な損害が起こる。そういった事情を考慮しないクラウドへは、基幹システムは簡単に移行できない」(冨安氏)ことも要因だと指摘した。

 冨安氏は、「日本のお客さまにあわせたクラウドの形が必要。新たに提供されるCloud Machineは運用の自由度が高いと聞いており、期待している」と話した。

 オラクルに対する注文としては、「PaaSにあった料金体系が必要。当然、従量課金モデルが望ましいが、オンプレよりも高くては話にならない。お客さまに買うよりも安くなると説明できる価格体系をお願いしたい」と価格に対し、率直な注文を話した。

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