Gartnerがウェブスケールのアプリケーションの特徴などを訴え、かつては否定的に見ていたOpenStackを両手を上げて褒めていたのとは対照的だ。
テクノロジは良くてもそれだけでは成功しないと語り、それよりもビジネスに使えるかどうかをちゃんと考えるべきというのがメッセージだった。

キーノートを行うBoris Renski氏
1つ目のパブリッククラウドとの比較については、AWSなどのパブリッククラウドには“DevOps忍者”と呼ばれるDevOpsに特化した優秀なエンジニアが居るのに対し、プライベートクラウドを構築しようとする企業側にはVMwareの管理者しかいないと説明。
だからアジャイルなシステム開発もクラウドに適した柔軟なシステム構成の実現も難しい――つまりクラウドを構築する人が企業側には足りていないと結論づけた。
VMwareAdminという部分がスクリーンに現れた時に思わず会場から笑いが起きたほどに現状を鋭く突いたスライドだった。
それに対してMirantisはOpenStackのエンジニアだけではなくシステムの構築をトップダウンで考えられるリソースを提供できる、ということを言いたかったのだろう。
だからと言って「MirantisのOpenStackを買え」という直接的なメッセージこそなかったが、このプレゼンテーションに前後して実際にMirantisが手がけたユースケースが出てくるのだから、効果は抜群だったのではないだろうか。
(後編に続く)