ITリーダーとして押さえておきたいデジタルトレンドとして「デジタル倫理を意識する」「デジタルメッシュを採用する」を説明した前回に続き、今回は残りの2つのデジタルトレンドを取り上げていきます。
4つのデジタルトレンド
- デジタル倫理を意識する:デジタルの世界での信頼
- デジタルメッシュを採用する:境界のないプラットフォームの活用
- データを消費し価値を得る:考察こそが重要
- マエストロになる:混成チームの指揮
データを消費し価値を得る

データを活用するために、まずはあらゆるデータを集めるべきだ、というトレンドが過去にありました。その結果、企業は多くの種類のデータを集め、たくわえ、維持するために多くのコストをかけています。そこにセンサからの生データも加わり、維持すべきデータは膨大なサイズになっています。こうして集めているデータですが、きちんと活用されているのでしょうか。貯めたデータのほとんどがデータ分析に活用出来ている企業ばかりではないようです。
データ活用例
公益事業会社が顧客のスマートメーターからのデータを利用して行動パターンや利用パターンを分析すると、電気に対する需要と供給に関してどのような洞察が得られるのか考えてみましょう。例えばデータを機械学習で分析することで、エネルギーの消費パターンを予測し、発電所の稼働を先を見越して管理できるようになるでしょう。機械学習を含むAI市場が年平均成長率50%を2020年までに達成すると予測されていることからも、こういった活用可能ケースは今後増える一方です。