次世代CIO

次世代CIOの仕事--機械と人間の混成チームの指揮を執る - (page 2)

高橋秀

2016-07-13 07:00

 ひとつの事例として、オーストラリア最大の石油とガスの上場企業であり、世界最大級の液化天然ガスの会社であるWoodside Energyを紹介しましょう。同会社では、Woodside Innovation and Technology Hub(WITH)という基盤を構築しました。WITHはAIやデータ分析、センサ、制御系などを複合させ、現実と仮想、技術面と非技術面を融合させた判断により、プラントにおけるタスクの高度な自動化を実現しています。

データを使って新しい価値を創造する

 データ増大の一要因であるIoT は爆発的に広がっています。IoTは、2030年までに世界のGDPに14兆ドルをもたらす規模になると言われています

 企業は、集めたデータからより深い見識や情報を集めるための計画を立て、その活用方法としてコアの最適化とビジネス革新という2つのアプローチを支えなくてはいけません。まず、データから価値を見出すことへの理解から始めましょう。データの氾濫は避けなくてはいけません。

 すでに多くの企業はさまざまなアプローチを仕掛けています。その多くは、消費者のニーズや顧客体験に焦点を当て、どのようにしてデータを問題解決や新しい価値の創造に使えるかを模索しています。例えば、ゼネラル・エレクトリック(GE)は条件に応じて自動判断するアルゴリズムを生み出し、電気自動車が電力利用のオフピーク時に充電するようにして、利用者がお金を簡単に節約できるようにしています。同社は、この研究をエネルギー消費の多い他の分野で利用しようと考えており、例えばデータセンターや照明器具、空調設備などが候補になっています。

 もう一つの例がSoFiです。同社はソーシャルファイナンス企業で、従来型の銀行にローンのあり方を問い直すような存在です。従来使われてきた信用度の点数などではなく、SoFiは借り手(顧客ではなく、「メンバー」と呼ばれています)に近しいコミュニティを活用し、最低レベルの利率で資金を貸し付けています。従来の貸し手からするとリスクが高すぎると考えられたような場合でも、SoFiはメンバと築いた関係の深い親密なコミュニティを介して得られた情報と信頼を基に申請を承認しています。

 これらの事例にみるように、データの活用とはデータを分析し、可視化することではありません。分析された結果から導出される内容とその考察、さらに考察に基づいて行動することこそが重要になります。

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