こんにちは、さとうなおきです。「週刊Azureなう」では、先週の1週間に発表されたMicrosoft Azureの新機能から、筆者の独断と偏見で選んだトピックについて紹介していきます。
IaaSのマジッククアドラントでリーダー評価を獲得
マジッククアドラントは、特定の市場において、各企業を実行能力、ビジョンの完全性の2軸で評価し、リーダー、概念先行型、特定市場指向型、チャレンジャーという4つのクアドラントに分類するGartnerのリサーチメソドロジです。
Gartnerが8月3日に発行したレポート「Magic Quadrant for Cloud Infrastructure as a Service, Worldwide」で、AzureがIaaS市場におけるリーダーであるという高い評価を受けました。これで、クラウドIaaSのマジッククアドラントでは、3年連続でリーダー評価を獲得したことになります。
他にも、アプリケーションPaaS、クラウドストレージなど、さまざまなマジッククアドラントでMicrosoftはリーダー評価を獲得しています。
詳細は、関連記事、Azure公式サイトのページ、ブログポストをご覧ください。
Microsoftがリーダー評価を獲得しているマジッククアドラント
Azure Virtual Machines:GPUインスタンス N-Series(プレビュー)
Azure Virtual Machines向けのVMインスタンスの新しいシリーズであるN-Seriesのプレビューが始まりました。N-Seriesは、2015年9月にカンファレンス「AzureCon」で発表されていたものです。長らくお待たせしましたが、ようやくプレビューとなります。N-Seriesによって、ますます幅広いワークロードをAzure上で動作させられるようになります。
N-SeriesのVMインスタンスは、パブリッククラウドで最速となるNVIDIAのGPUを、他のVMインスタンスと同様に分単位の課金で提供します。N-Seriesには、NC-Series、NV-Seriesの2種類があります。
NC-Seriesは、Tesla K80 GPUを提供する、CUDAやOpenCLを使うHPC (ハイパフォーマンスコンピューティング)のワークロード向けのインスタンスになります。深層学習 (ディープラーニング)、エネルギー探査、衝突シミュレーション、レイトレーシングなどに活用できるでしょう。Tesla K80は、デュアルGPU設計の4992 CUDAコアを備え、最大2.91 TFLOPSの倍精度性能、最大8.73 TFLOPSの単精度性能を持っています。
NC-SeriesのVMインスタンス
NV-Seriesは、Tesla M60 GPUを提供し、NVIDIA GRIDを使って仮想GPUのハードウェアアクセラレーションによる優れたグラフィックス機能を実現します。仮想デスクトップでのデータやシミュレーションの可視化などに活用できるでしょう。
NV-SeriesのVMインスタンス
N-Seriesのプレビューは、現在、米国中南部リージョンのみで利用可能です。年内のGA(一般提供) に向けて、今後数カ月にわたって対応リージョンを追加していく予定です。N-Seriesの対応リージョンの最新状況については、「リージョン別のサービス」を確認してください、
現時点では、N-Seriesのプレビューを使うためには登録が必要ですので、興味がある方は早めに登録してくださいね。
詳細は、ブログポスト、ドキュメント「Sizes for virtual machines in Azure」(Windows VM、Linux VM)、VMの料金(Windows VM、Linux VM)をご覧ください(料金ページでは、現時点では米国中南部リージョンを選択してください)。
また、エンジニアリングシミュレーションや金融業界向けのAzureでのHPCに関するウェブサイトもあるので、チェックしてみてください。