前編からの続きです。
Azure CLI 2.0がプレビューに
Azureでは、AzureポータルやAzure PowerShellに加えて、Node.jsで書かれMac/Linux/Windowsで動作するクロスプラットフォームのAzure CLI(Command-Line Interface)が提供されていました。しかし、従来のAzure CLIは、Linuxのコマンドラインツールとの統合やNode.js環境構築の点で改善の余地がありました。
今回、Azure CLI 2.0のプレビューがリリースされました。Azure CLI 2.0は、(1)インストールが簡単で、(2)POSIXツールと親和性が高く、(3)オープンソースツールと連携し、(4)Azureのアップデートに追随する必要がある--という開発方針に基づき、ARM(Azure Resource Manager)のみを対象にしてPythonでゼロから新しく書き直されました。
Azure CLI 2.0は、curl、wget、pip、apt-getなどのコマンドを使って、簡単にインストールできます。また、クリーンでパイプ可能な出力を提供し、grep、awk、jqなどのコマンドとの連携も容易です。また、再設計されたツール内のヘルプシステム、タブキーによってコマンドやパラメータ、リソース名などの自動補完を行う「タブ補完」を提供します。
既存のAzure CLIも引き続きサポートされます。2つのツールを並行してインストールすることも可能です。Azure CLI 2.0は、ARMのみをサポートし古いASMスタックはサポートしていないので、ASMの管理には既存のAzure CLIをお使いください。
詳細は、Azure Blogのポスト「Announcing Azure Command-Line Interface (Azure CLI) 2.0 Preview」、GitHubリポジトリ「azure-cli」、Igniteセッション「Build cloud-ready apps that rock with open and flexible tools for Azure」をご覧ください。
Azure CLI 2.0
Azure Monitorがパブリックプレビューに
新サービスであるAzure Monitorが発表され、パブリックプレビューになりました。Azure Monitorは、既存のAzureサービスの監視機能の上に構築されており、AzureポータルやAPIで、多くのAzureリソースにわたるメトリックやログにアクセスし、自分のAzureリソースの状態やパフォーマンスを可視化できます。
Azureポータル左側のメニューで「Monitor」をクリックすることで、Azure Monitorにアクセスできます。Azure Monitorでは、多くのAzureリソースにわたるアクティビティログ、メトリック、診断ログにアクセスでき、アラートルールの管理も行えます。
また、OMS(Operations Management Suite)のLog AnalyticsやApplication Insightsに対して、Azure Monitorのメトリックやログを転送することで、OMSやApplication Insightsで監視を行うことも可能です。
詳細は、Azure Blogのポスト「Announcing the public preview of Azure Monitor」、ドキュメント「Get started with Azure Monitor」、Ingniteセッション「Explore Microsoft Azure monitoring and diagnostics」をご覧ください。
Azure Monitorを活用したカスタムのダッシュボード