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FinTechの実際

2017年はFinTech体験の機会が増大--利用者のニーズが明らかに - (page 3)

小川久範

2017-01-05 07:00

貯金や投資に新しい動き

 次に貯金や投資に関係するFinTechを紹介したい。これらの分野のFinTechベンチャーは、これまであまり存在していなかった。お金を預かるのであれば、銀行免許を取得して銀行になるか、銀行と提携する必要がある。投資に関する事業では、金融商品取引業として登録するなど、やはり規制が定めた要件を満たす必要があるため、挑戦するFinTechベンチャーは多くはない。ただし、数少ない挑戦者の中から、個性的なサービスが生まれつつある。

 貯金では、ネストエッグが「finbee(フィンビー)」というサービスを開始した。これは、貯金箱をネットサービス化したものと考えられ、自分が定めた条件に応じて貯金用の銀行口座に自動的にお金を貯めることができる。条件には、定期的にお金を貯める「つみたて貯金」、500円や1000円などのきりの良い金額で支払いお釣りを貯める「おつり貯金」、1日に決めておいた歩数を歩いたら(あるいは歩かなかったら)お金を貯める「歩数貯金」、あらかじめ定めておいたデビットカードの月間利用額を下回った場合に差額を貯める「空き枠貯金」があり、今後も増やしていく予定である。貯金が好きな日本人のニーズに応えた、日本ならではのFinTechサービスとして成長が期待される。


finbee(出所)ネストエッグ

 投資では、3つのサービスを試してみたい。第1に、ウェルスナビが2017年の春にリリースを予定する、お釣りで資産運用ができるアプリである。クレジットカードや電子マネーで買い物をする際、100円単位で支払い、99円以下のお釣りを自動で積み立てておき、500円到達ごとにロボアドバイザーが自動で投資を行う。海外では「Acorns」という類似サービスが存在し、若い世代を中心に支持を集めている。国内においても、これまで投資経験が乏しかった若い層を中心に、投資を始めるきっかけとなる入門サービスとして普及が期待される。

 第2に、こちらも2017年に開始予定の「FOLIO(フォリオ)」である。これまでにピッチイベントなどで同社が発表した内容によると、パッシブ運用のサービスであるロボアドバイザーと、アクティブ運用のサービスであるテーマ投資のプラットフォームを提供する計画である。特に注目したいのはテーマ投資の方で、「人工知能」のように自分がこれから伸びると思うテーマや、「石原さとみ」のように自分が関心のあるテーマごとに関連する企業のポートフォリオが用意されており、個々の企業について詳しく知らなくても、テーマを選んで投資することができる。また、資産をいつ売却するかについてもアドバイスしてくれるため、投資経験が乏しい人でも売り時を逃す心配がない。投資に関心があるものの何を買えば良いのか分からない、買ったはいいがいつ売れば良いのか分からないという課題を解決してくれるサービスである。

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