IBMがAgile 3 Solutionsを買収する計画であることを明かした。サイバー攻撃が事業に及ぼす影響を把握し、リスク管理を通して自社の防御力を高めるためのツールとプラットフォームを顧客に提供することが狙いだという。
米国時間1月23日、IBMがプレスリリースで述べたところによると、今回の買収の狙いはIBM Securityのリスク管理ポートフォリオの強化であり、これによって、「C-Suite」ソフトウェアのユーザー、特に取締役会レベルのユーザーはリスクに関して、より詳細な情報を得た上で決定を下せるようになるという。
金銭面の条件は明かされなかった。
サンフランシスコに拠点を置く株式非公開企業Agile 3 Solutionsは、統計データやフィードを使いやすくまとめるプラットフォームとダッシュボードを企業に提供し、リスクの把握と、データに関連するリスクパターンの制御を可能にする。
Agile 3 Solutionsの提供するソリューションは、サイバー脅威に関連するリスク要因を監視、発見、分析し、この情報を視覚化することで、情報を事実や数字より把握しやすいものにする。
買収は数週間以内に完了する見通し。買収完了後、IBMは「IBM Data Security Services」を通してAgile 3 Solutionsを提供する予定だ。同社はAgile 3 Solutionsのテクノロジを「IBM Guardium」に統合することも計画している。
さらに、IBMはAgile 3 Solutionsの下請け業者であるRavy Technologiesも買収する意向だ。
IBM SecurityのゼネラルマネージャーであるMarc van Zadelhoff氏は、「膨大な数の顧客とのエンゲージメントを経て、われわれはセキュリティがバックオフィスからフロントオフィス、そして役員室へと移るのを見てきた。さまざまな機能を備えるIBM Securityの免疫システムにAgile 3 Solutionsを追加することで、われわれのチームは、重要なデータを保護するだけでなく、それがリスクにさらされている理由と、そのリスクを修正する方法も示せるようになる」と述べた。
「自らの重要なデータが何かを知り、外部や内部の脅威を通してそのデータが悪用される可能性を把握することは、あらゆる組織にとって欠かせないことだ」(Zadelhoff氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。