座談会@ZDNet

マーケ予算はIT予算を上回ったのか--B2Bマーケティング座談会(1) - (page 4)

山田竜司 (編集部) 吉澤亨史 2017年04月21日 12時17分

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 中東氏:(マーケティングの)予算が激増したということはないですね。私も増やしたことは全然なくて、使い道がシフトしていったというイメージです。

 飯室氏:使い道がだいぶ変わって、デジタルの割合が増えたという印象ですね。

 槇氏: 私も皆さんと同じ感覚で、日本はもう少しかかる気がしています。ただ、毎年少しずつでもきちんと予算を取りにいって、計画を立てて何かをやるという活動が立ち上がってきていることは感じられます。IT予算はどちらかというと、予め毎年の実行内容を綿密に計画・精査し、予算は計画に基づいて認可されるというもので、使い方もすごく堅実ですよね。


アクセンチュア株式会社 デジタルコンサルティング本部 マネジング・ディレクター 槇隆広 氏

 IT部門では、計画と実績の乖離はあまり大きくない印象です。一方、マーケティング部門では、予算を大まかに確保しておいて、予定になかった突発的なイベントの実施にも対応できるようになっています。マーケティング予算は途中で柔軟に使い方を変更することを前提としているため、費用項目や予算配分はかなり大雑把な状態でしたが、近年では、期待効果を計画時点で考慮し、それに沿って費用を試算することが増えてきたように思います。

 3カ月や半年では完了しないマーケティング施策が増えてきたので、たとえばプラットフォームを導入しようとか、業務部門を巻き込んでプロセスを改革しようとなると、1年がかりになってきますから、計画的にやらなければ予算もショートしてしまうし、活動も尻切れになります。よって、マーケティング部門もより精緻に予算計画を作って実行する方向に変わってきたと思います。

デジタルマーケティングで変わった予算の使いかた

 飯室氏:デジタルを入れたおかげで、月額料金を払い続けなければならないものができてしまった。これがすごく大きな違いですね。それまでマーケティングには、そういう支払い方法はなかったのです。

 中東氏:「できちゃった」という表現がまさに正しいのかもしれませんね。

 飯室氏:それがどんどん増えて、最初は150万円程度で「まあいいか」と思っていたら、最終的にデジタルの割合が40%までいってしまいました。減らしたくても契約が翌年まであって、結局、展示会などを全部なくすという、変な話になってしまいました。

 中東氏:外資は本当に厳しかったですね。半分以上はデジタルで作れとか、デジタルを70%にして、残りの3割でリアルを考えろという指示が本国から降りてきました。

 尾花氏:デジタルの定義の話は置いておいて、比率の話をすると感じるのは従来のマーケティングのお金の取り方、使い方ってすごく花火的、施策ベースだということです。展示会であったりセミナーであったり。この一環として広告代理店などがマーケティングのツールなどもひっくるめてイベントの受付ツールとしてのテクノロジが入っているのですが、あくまでもお金の使い方としては「イベント5000万」というような使い方でした。

 もちろん、施策ベースというお金の使い方は残っていますが、先ほど飯室さんがおっしゃった、いわゆるプラットフォームとしての予算枠の確保、その上に花火的ではない施策として、月額制で止めないものがあります。これはきっと、リスティング広告の登場以降に始まったと認識しています。時間を決めて定期的に出していた広告が、プラットフォームのように常に在るものとなった。

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