志村氏:IoTは手段です。顧客の課題か、自社の課題か、いろいろな課題の解き方があると思うので、どこで一番儲かるかを分析した上で、その手段としてIoTがあればそれで良いという感じですね。
東洋ビジネスエンジニアリング ソリューション事業本部 IoTエンジニアリング本部 本部長 志村健二氏
武下さんが言ったとおりで「ものづくりというとIoT」というのはイメージがしやすいので、私は売りやすいのですが、本質を知らないまま進んできている部分が結構あると思います。
何が必要なのか、IoTで解くのか、ITで解くのか、人海戦術で解くのか、いろいろなやり方があるので、どういうふうに組み合わせて行くのかを考えれば良いと思っています。
もともとIT部門は基幹システムなど、守りのITばかりを長年やっているので、会社が儲かるために下のに人間に「考えろ」というのは、結構酷な話なのです。
ただ今は、クラウドとかシステムが、だいぶSaaSに移行していて、メールシステムから何からマネージドサービスに行っているので、皆さんが仰る通り、IT部門がやることがだんだん少なくなっています。
それはこれから変わっていかなければならない部分で、多分企業はそれで困っているところなので、顧客と考え続けたいと思います。
松島氏:どの企業も(サービスを)“ソフトウェア化”していかなければならないと思います。
シーオス 代表取締役社長 松島聡氏
そのときに、われわれにとって自社のIT部門というのは“道場の場”なので、そこに実験台があるからいろいろなものが学べるというのはあります。
ただわれわれの会社ではポジションが巡回しているので、今は自社のIT部門の仕事していても、次は製品開発をしたり、顧客先に行ったりしています。このため、「IT部門ができることはあるのか」という論点はありません。
どの企業もサービスをソフトウェア化しないと、自分たちのサービスを切り出して、ソフト化する“ソフトウェア・アズ・ア・サービス”を実現できません。それには自分たちがIT部門を持って、ITを攻めに使わなければならないのです。
自社にもしIT部門があるのだったら、道場を使えばいいでしょうというのがまずありますね。