座談会@ZDNet

IT部門に「有用なデータを提案してほしい」--IoT座談会(5)

山田竜司 (編集部) 飯田樹

2017-06-21 07:00

 IoT関連のビジネスを推進している企業が現れ始め、国もその動きを加速させている。これまでIoT関連の事業では、既存のビジネスの「カイゼン」などに重点を置いたものが多かったが、今後、IoTで新しいビジネスを創るには、何が必要なのか。IoT分野で新規事業を推進するために必要な考え方や事例を、新興ベンダーを中心に議論する。参加者は以下の5人。今回は第5回(第1回)(第2回)(第3回)(第4回)。

参加者(順不同)

  • ソラコム 代表取締役社長 玉川憲氏
  • エスキュービズム 取締役 武下真典氏
  • シーオス 代表取締役社長 松島聡氏
  • ウフル 専務執行役員 IoTイノベーションセンター所長兼エグゼクティブコンサルタント 八子知礼氏
  • 東洋ビジネスエンジニアリング ソリューション事業本部 IoTエンジニアリング本部 本部長 志村健二氏

IoTとIT部門


ウフル 専務執行役員 IoTイノベーションセンター所長兼エグゼクティブコンサルタント 八子知礼氏

 ZDNet:IoTで事業を考える上で注意するべきこと、そしてIoTでユーザーにビジネスで優位に立ってもらうために、IT部門ができることは何でしょうか。

 八子氏:IoT分野では、モノをIT化した方が良いところとそうではないところ、ITの優位性が創出されるところとそうではないところが明確にあるはずなので、考えなければなりません。

 そういう意味では、IT部門の基幹系に従事している方もそうですが、「何が何でもIoT」という発想はなくていいでしょうし、一方でシステムオブレコード、過去のデータが溜まっているところは、動いているところや設備稼働にクロスすれば、すごい示唆が得られるということがあります。

 口を開けて待っているよりは、「こういうデータがありますが、使えそうですかね」と現場に提案しに行くのを、もう少し積極的にやっていただく必要があると思います。

 現場からすると「情報システム部門がかかわると遅くなる。要件定義するのも遅いし、金は要求するし、高いし、ろくなことがない」という話になってしまうのではないでしょうか。

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