「Microsoft Azure」のコンテナ担当リードプロジェクトマネージャーを務めるGabe Monroy氏が、カリフォルニア州サンフランシスコで開催されている「CoreOS Fest」で、「Draft」のリリースを発表した。Draftは、あらゆる「Kubernetes」クラスタ上で動くアプリケーションの開発を簡素化するツールだ。
Monroy氏によると、DraftはAzure Containerグループから生まれた初のオープンソースプログラムだという。Draftを使えば、開発者は2つの簡単なコマンドを使って、コンテナベースのアプリケーションの開発を開始することができる。Docker、あるいはKubernetesのインストールも不要だ。「実際に、開発者はDockerやKubernetesがインストールされていない状態でも、Draftの使用を開始できる」(Monroy氏)
Monroy氏とチームは、MicrosoftによるDeis買収の一環として、Microsoftに加わった。Deisの買収時、Microsoftのクラウド&エンタープライズグループのエグゼクティブバイスプレジデントを務めるScott Guthrie氏は、買収はコンテナ化されたワークロードの最適な稼働環境であることを保証するための取り組みの一環であると述べていた。
Deisの最高技術責任者(CTO)だったMonroy氏は、次のように述べていた。Deisのチームは「Workflow」や「Helm」「Steward」への貢献を継続するとともに、「Kubernetesコミュニティーとの緊密なかかわりを維持する」。Microsoftへの入社から約1カ月が経過した今、Monroy氏とチームはこれを実現しようとしている。
Draftのターゲットは、開発者のワークフローの「インナーループ」(開発者がコードを記述している間だが、バージョン管理に変更をコミットする前)であるという。その流れは次の通りだ。開発者が「draft create」を実行すると、ツールがそのアプリケーションの言語を検知して、簡単なDockerfileとKubernetes Helmチャートをソースツリーに書き出す。これには、あらゆる言語、フレームワーク、ランタイム環境をサポートできる、設定可能なDraftの「packs」が使用される。DraftはデフォルトでPython、Node.js、Java、Ruby、PHP、Goをサポートする。
Draftを使えば、Kubernetes上で動作可能なあらゆるアプリケーションやサービスの開発を簡素化することができる。
Draftは米国時間5月31日、GitHubでリリースされた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。