Markey氏は、人工知能(AI)の台頭について指摘している。同氏は、目先が利くCMOはさまざまな懸念を調査するはずだと述べた。そして、「例えば、どの時点でボットを使う、あるいは使わないと決定するのだろうか?コストは懸念の1つでしかない。人間との実際のやり取りがどうしても必要な場合、テクノロジをどこまで追求できるのだろうか?こういった微妙なバランス感覚を理解するのが重要となる。常に相手の声に耳を傾け、関係を強化することが最も重要であり続ける」と語った。
同氏は、機械学習の質が向上していくと考えているものの、AIが人間のやり取りすべてを置き換える日がやってくるとは考えていない。テクノロジのイノベーションは素晴らしいとはいえ、人間の創造性も重要な違いをもたらすのだ。
同氏は「われわれは、先走りすぎないように注意する必要がある」と述べるとともに、「マーケティングはまだ人間のスキルを必要としているため、それを無視するとしっぺ返しを食らう」と述べた。
Markey氏によると、上級幹部らはテクノロジとデータ、スキルの間で適切なバランスを取るために努力を続けなければならないという。同氏は「大規模企業の多くには、データに関する失われた機会というものが存在している」と述べ、「マネージャーが、データに関心を持った人物を会社に招くケースも増えてきているが、そういった人たちは自らの情報を十分に活用できていない」と続けた。
#3:柔軟な態度を持った優秀な人材の確保に注力する
Barclaysで情報ポリシーおよび情報戦略のディレクターを務めるFedelma Good氏によると、データのスキルは未来の優秀な作業員が持つ重要な資質になりそうだという。同氏は、仕事と生活の両立を追求している人々にとって、情報を中心に据えたアクティビティがうまくフィットするとも考えている。Good氏は「データは柔軟性という点で素晴らしい機会を提供する。その分析はあらゆる場所で可能であるため、このようなかたちで作業する人たちが増えてきている」と述べた。
#4:データの利点について語る際には共通の言葉を使用する
ShellでCRMのグローバル責任者を務めるSherine Yap氏によると、同社におけるデジタル関連の展望は過去20年で大きく様変わりしたという。同氏は、コンシューマー主導のマーケティング分野でキャリアを積んできていたため、この2年はテクノロジとデータ双方の持つ役割を迅速に学ぶ必要があったという。
Yap氏は「私は異なる観点を持ち込みつつ、他の人々に歩み寄る必要もあった」と述べ、「マーケティングチームとデータチームの間に立って作業する必要がある。自らの意見を役員らに理解してもらいたければ、財務用語やビジネス用語を使って語りかける必要がある」と続けた。