Windows 7 PCからアップデートする際の注意点
Windows 7搭載PCをWindows 10にアップデートする時に、問題になるのがPCに接続している周辺機器や特殊な周辺カードだ。幾つかテストした結果によれば、周辺機器を接続しない場合、Windows 10へのアップデートで問題になったことはなかった。
できればWindows 10にアップデートする際には、周辺機器や周辺カードのドライバやソフトウェアなどを最新のソフトウェアにアップデートしておく。もしくは、USBケーブルなど接続している周辺機器は、Windows 10へのアップデート時には取り外しておく。アップデート後、PCが正常に動作しているのを確認してから、再度接続すればいい。
PCにインストールしているアプリケーションに関しては、各アプリケーションをアップデートして最新版にしておく。また、最新版がリリースされている場合は、最新版に更新しておく(有償の場合がある)。
自社開発したアプリケーションは、事前に動作テストをして確認する必要がある。もしトラブルがあれば、ソフトウェアを改修する必要があるだろう。開発から何年も経ち、ソースコードもなく、開発者も開発企業も分からない場合(委託開発の場合は、受託会社自体が倒産や廃業している場合もある)は、そのソフトウェアが必要なPCだけはWindows 7のままにしておき、早急にWindows 10に対応したアプリケーションを再度開発する必要がある。オフィスなどで使用するアプリケーションなどは、できれば市販のパッケージソフトをうまく使って置き換えていくべきだろう。
もしテストなどが不十分なままWindows 10に移行しても、アップデート後3カ月間は古いWindows環境がPCに残されているため、トラブルがあった場合は元に戻すことができる。これなら安心してWindows 10へのアップデートが行える。
2017年4月にリリースされたWindows 10 Creators Updateには、各クライアントの更新状態や互換性などをチェックする「Windows Analytics」が用意されている(Decode2017資料より)
Windows 10 Creators Updateで機能強化された「Windows Defender ATP」は、外部からの侵入を検知して、侵入されたクライアントをネットワークから遮断したり、特定のファイルの実行をストップしたりする機能が用意されている(Decode2017資料より)
Windows 10はアップデートし続ければ、少なくとも2025年まではサポートされる
MicrosoftはWindows 10をOSの最終型として、できるだけ長くアップデートしていきたいと考えている。逆に各バージョンのサポート期間は18カ月と短くなり、できるだけ最新のバージョンを利用してもらうようにしたい考えだ。これはWindows XPやWindows 7などの古いOSが残り、サポートの手間がかかることが一つの要因だろう。ユーザーが常に最新OSを使うことで、セキュリティ面でも最新機能を提供する(Decode2017資料より)