ガートナー、「先進テクノロジのハイプ・サイクル:2017年」を発表

NO BUDGET

2017-08-24 13:29

 ガートナー ジャパンは8月23日、「先進テクノロジのハイプ・サイクル:2017年」を発表した。

 これによると、企業が今後5~10年にわたってデジタルエコノミーの世界で生き残り、成功することを可能にする、3つの大きなメガトレンドは、「どこでも人工知能 (AI) となる世界」「透過的なイマーシブ・エクスペリエンス (没入型の体験)」、「デジタルプラットフォーム」。

先進テクノロジのハイプ・サイクル:2017年、出典:ガートナー
先進テクノロジのハイプ・サイクル:2017年、出典:ガートナー (2017年8月)

 ハイプ・サイクルは、ビジネス戦略担当者や最高イノベーション責任者、研究開発リーダー、起業家、グローバル市場の開発担当者、先進テクノロジチームなどが先進テクノロジのポートフォリオを策定する際に考慮すべきテクノロジとトレンドを、業種横断的な視点から提示したもの。

 ガートナーでは、「どこでも人工知能(AI)となる世界」は、これから10年にわたり、AIが最も破壊的な技術領域になるとしている。その背景には、急成長するコンピューティングパワー、ほぼ無限に増えるデータ、かつてない進歩を遂げるディープニューラルネットワークが挙げられる。これらによって、AIテクノロジを導入している企業は、データを活用して新たな状況に適応し、さまざまな未知の問題を解消することが可能になるという。

 このテーマで検討すべきテクノロジーは、ディープ・ラーニング、深層強化学習、汎用人工知能、自律走行車、コグニティブ・コンピューティング、商用無人航空機(ドローン)、会話型ユーザー・インターフェース、エンタプライズ・タクソノミ/オントロジ管理、機械学習、スマート・ダスト、スマート・ロボット、スマート・ワークスペースなど。

 「透過的なイマーシブ・エクスペリエンス(没入型の体験)」では、テクノロジがより適応的、コンテキスト依存的、流動的に進化するにつれ、人、ビジネスとモノの関係は、職場や自宅において、また企業や他者とのやりとりにおいて、さらに密接に絡み合うようになるとしている。このテーマで検討すべきテクノロジは4Dプリンティング、拡張現実(AR)、ブレイン・コンピュータ・インタフェース、コネクテッド・ホーム、ヒューマン・オーグメンテーション、ナノチューブ・エレクトロニクス、仮想現実(VR)、立体ホログラフィック・ディスプレイなど。

 「デジタルプラットフォーム」は、必要なデータ量、高度なコンピューティングパワー、遍在性(ユビキタス) に対応したエコシステムを提供する実現基盤。今後は、コンパートメント(区分)化された技術インフラから、エコシステムに対応した人と技術をつなぐまったく新しいビジネスモデルの基盤が形成されていくとしている。このテーマで検討すべきテクノロジは、5G、デジタル・ツイン、エッジ・コンピューティング、ブロックチェーン、IoTプラットフォーム、ニューロモルフィック・ハードウェア、量子コンピューティング、サーバレスPaaS、ソフトウェア・デファインド・セキュリティなど。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    警察把握分だけで年間4000件発生、IPA10大脅威の常連「標的型攻撃」を正しく知る用語集

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    「2024年版脅威ハンティングレポート」より—アジアでサイバー攻撃の標的になりやすい業界とは?

  4. セキュリティ

    生成AIを利用した標的型攻撃とはどのようなものなのか?実態を明らかにして効果的な対策を考える

  5. ビジネスアプリケーション

    Microsoft 365で全てを完結しない選択、サイボウズが提示するGaroonとの連携による効果

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]