「ソフトウェアデファインドストレージの需要はこれから急拡大する」
(EMCジャパン 林孝浩 ソフトウェアデファインドストレージ事業担当ディレクター)
EMCジャパンの林孝浩ソフトウェアデファインドストレージ事業担当ディレクター
EMCジャパンが先頃、ソフトウェアデファインドストレージ(SDS)に関する記者説明会を開いた。林氏の冒頭の発言はその会見で、SDSの有望性について語ったものである。
林氏はまず、SDSの需要が急拡大する理由として、「デジタルトランスフォーメーションの進展に伴い、これまでの構造化データや非構造化データに加えて、IoT(Internet of Things)やビッグデータアナリティクス、AIなどの次世代ワークロードデータが急激に増加し、必要となるストレージシステムの容量が飛躍的に拡大する。それに対応するためには、従来の延長線上ではなく新たなアーキテクチャによるSDSが求められるようになる」と説明した。
林氏はSDSのメリットとして、俊敏性、柔軟性、拡張性、高速処理、データ移行の容易性、大容量データの長期保存、構築・運用の容易性、経済性といった点を挙げた。
さらに、SDS市場の今後の動きについて、「従来のエンタープライズストレージ市場が縮小傾向にある一方、ハイパースケールサーバSANストレージおよびエンタープライズサーバSANストレージの市場は、グローバルで2026年までに500億ドル規模にまで拡大すると予想されている。また、サーバSANストレージの年平均成長率(CAGR)は、2012年から2016年までが23%で、とくに2014年から2020年には38%の高い伸びが見込まれている」と説明した。
そのうえで、「こうしたグローバルでのSDSの動きは日本市場にも確実に波及してきており、今後の拡大が大いに見込まれる」とし、デルとの統合からおよそ1年が経過したDell EMCとして、SDSへの取り組みを一層強化していく構えだ。SDSは市場としても今後最も激戦区になる可能性が高いだけに、注視しておきたい。