AIが自動的に適切な情報を提供するようになるため、モバイル開発者は、文脈に合ったユーザー体験を簡単に生み出せるようになる可能性もある。ソフトウェアに関して言えば、AIはセキュリティの自動化や、場合によっては追加機能の開発などにも役立つため、製品開発も容易になる。
Sapp氏は、「AIを利用することで、より回復力の高いシステムやアプリケーションの開発が大きく変わるかもしれない。これには、自動復旧アプリケーションからコーディングの自動化までさまざまな要素が含まれる」と述べている。
5.CIO
AIや自動化は、最前線にいる技術職の仕事だけでなく、ITリーダーや管理職の仕事にも影響を与える。Forrester ResearchのGownder氏は、特に最高情報責任者(CIO)の組織に対する見方は大きく変わるだろうと述べている。
同氏は「CIOの部下は、デジタル労働者(RPAやAIプログラム、チャットボットなど)と人間の組み合わせになる。この体制では、人間の従業員をトレーニングして、ロボット工学指数(Robotics Quotient、RQ)を高める必要がある。RQとは、機械やAIをうまく使うために必要なスキルの習得度を測る指数を指すForresterの用語だ」と述べている。
この新たな組織構造では、効果的に機械に仕事を任せ、人間の従業員には重要な仕事を預けられるようになる可能性がある。
また、パーソナルアシスタントによる効率の向上もある。451 ResearchのPatience氏は、現在は上級の役員だけが人間のアシスタントを置いている傾向が強いが、将来はすべての労働者がAIアシスタントを利用できるようになると述べている。これはより効率的なスケジューリングにつながり、CIOが参加者全員の都合に合わせたミーティングを計画することも簡単になる。
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この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。