横浜国立大学とBBソフトサービスが12月18日に発表した11月度の「IoTサイバー脅威分析リポート」によると、日本を発信元とする攻撃ホスト数が前月比94倍増を記録した。アルゼンチンを発信元とする短期の攻撃も発生した。
攻撃ホスト数国別順位(出典:BBソフトサービス/横浜国立大学)
11月は196カ国からの攻撃を観測し、攻撃ホスト数(ユニークホスト)で日本は4番目に多い2万7693ホストが見つかり、初めて上位20カ国に入った。トップは全体の約26%を占めたブラジルで前月から約1.3倍増加し、3位のアルゼンチンも同10倍増となっている。
国内では、11月14~18日に攻撃ホストが含まれるISPが増加し、大半で100倍近い攻撃ホストの増加が分かった。BBソフトによれば、8月に特定のIPSでIoTマルウェアの感染が広がったといい、今回は国内全域でIoT機器のマルウェア感染が広がったとみている。
また、11月22~23日にアルゼンチンを発信元とする攻撃、同29~30日にはロンビア、エジプト、チュニジア、エクアドル、アルゼンチン、ウクライナを発信元とする攻撃の急増をそれぞれ観測。BBソフトは、何らかの攻撃活動が実施されたものと分析している。
しかし、11月に検知されたマルウェア総数は前月比約8%減の853件だった。