ベリタステクノロジーズは1月26日、クラウドに関するグローバル調査結果を発表、併せてクラウド環境でのデータ保護を行うソフトウェア新製品「Veritas CloudPoint」も発表した。
ベリタステクノロジーズ 代表執行役員社長の大江克哉氏
まずあいさつに立った代表執行役員社長の大江克哉氏は、現在の同社のミッションについて「データ/インフォメーションのカオスから真実を抽出すること」と紹介し、マルチクラウド環境やオンプレミスとクラウド環境の組み合わせなど、複雑化するIT環境に対応したデータ管理ソリューションの提供に注力していく方針を改めて明確にした。
続いて、テクノロジーセールス&サービス本部 常務執行役員の高井隆太氏が、グローバルに実施した調査「Truth in Cloud」(クラウドの真実)について説明した。この調査は世界13カ国の民間企業および公的機関のITおよびビジネスに関する上級レベルの意志決定者1200名に対するインタビューに基づくもので、2017年7~8月にかけて実施している。
中でも同社が強調したのが、「クラウド上のデータ管理に関する誤解」で、実際の約款ではクラウド事業者がデータ保護に関する責任を負わないとされているにも関わらず、グローバルでは82%の回答者(日本は83%)が、「クラウド内のデータを保護してくれる」と認識しているなど、クラウド事業者に任せ切りの姿勢がうかがえるという。
ベリタステクノロジーズ テクノロジーセールス&サービス本部 常務執行役員の高井隆太氏
こうした状況を踏まえ、Veritas CloudPointはクラウドで使いやすいデータ保護製品としてリリースされるもので、同社は3月までのリリースを予定している。特徴は、動作が軽いこと、使いやすいこと、同社初となるフリーミアムモデルで提供されることの3点だ。
軽量であることは、クラウドが基本的には従量課金制であることから、重要だという。負荷の重いソフトウェアをクラウド上で実行させるためには、それだけ多くのコンピューティングリソースを消費することになり、運用コストが上がってしまうというわけだ。またフリーミアムモデルに関しては、10Tバイト未満/10インスタンス未満の小規模であれば「ベーシック」メニューが無償利用でき、より大規模に対応可能な高機能版として「エクスプレス」「エンタープライズ」のメニューが有償で用意される。
スモールスタートが多いクラウドアプリケーションの保護に、最初から高機能/高価格なバックアップソリューションを用意できない、という点からも、フリーミアムモデルがクラウド向けのソリューションとして重要だという。機能面でクラウド対応をうたう製品はさまざまに存在するが、クラウド環境で使いやすいソフトウェアとはどのようなものか、という点を突き詰めて考えたことがうかがえるCloudPointの仕様は、ユーザーにとっても歓迎すべきものとなっていそうだ。
下記の画像はグローバル調査の結果および新製品の概要となる。