General Electric(GE)と、ガス・石油業界の海洋掘削請負業者であるNobleが、世界初となるデジタルな掘削船を実現する「Digital Rig」を開始すると発表した。このソリューションは、物理的な資産をデジタル環境上に複製するデジタルツインと呼ばれる技術と、高度なアナリティクスを組み合わせることでオフショア掘削の効率化を目指すというものだ。
Digital Rigによる海洋ソリューションは、GEの産業用IoT(IIoT)プラットフォーム「Predix」を活用したものであり、現時点では「Noble Globetrotter I」という掘削船上に配備されている。GEによるとDigital Rigは、掘削制御ネットワークや電力管理システム、自動船位保持システム(DPS)をはじめとするあらゆる制御システムに接続されているという。
データは個々のセンサや制御システムを通じて収集され、掘削船上で集積されるとともに、予測分析を実施するためにGEのIndustrial Performance & Reliability Centerにほぼリアルタイムで送信される。GEによると、Digital Rigソリューションでは既に複数の異常予兆を捕捉し、故障の可能性について最大で発生の2カ月前に警告したという。
GEとNobleは近く、船上装置のリアルタイムデータ分析の実行をエッジで開始するとしている。船内と船外双方の作業員が、船のヘルス状態や機器のリアルタイムの性能を確認できるようになる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。