Oracleの最高技術責任者(CTO)、Larry Ellison氏は米国時間8月7日、Oracleの自律データベースの最新技術となる「Oracle Autonomous Transaction Processing」を披露した。
Oracleは2017年10月、サイバーセキュリティシステムとともに自律型データベースを発表した。3月には、Oracleがリリースを予定している複数の「Oracle Autonomous Database Cloud」サービスの第1弾として「Autonomous Data Warehouse Cloud」を一般公開(GA)した。Autonomous Data Warehouse Cloudは、機械学習を利用して高速でシンプルなデータウェアハウスを可能にするものだ。Oracle Autonomous Database Cloudの第2弾となる今回のAutonomous Transaction Processingサービスにより、データベースがトランザクションプロセス向けにも最適化できるようになった、とEllison氏は説明する。
「この2つのシステムの間で、Oracleの自律データベースは全てのワークロードを処理できる」とEllison氏は述べた。
Ellison氏は最新のサービスをAmazon Web Servicesの「Aurora」と比較し、Auroraが最高の状態の時と比べても自社製品が12倍高速だと主張した。「複雑なワークロードになった瞬間、我々のシステムはAuroraの100倍高速になる」(Ellison氏)。
Ellison氏はこれまで通り、AWSへの攻撃の手を緩めなかった。今回は、Amazonが2020年までに社内システムからOracleのデータベースを完全になくす計画があると言う報道を話題にし、「そんなことができるとは思えない」と述べた。
Amazonのワークロードをマイグレーションするのは長い作業となりそうだが、Ellison氏は「Oracleなしになるまでに10年もかかっている。そして今でも、Oracle製品を使っている」と述べた。
そしてEllison氏は「自社をOracleの競合だと思っているようだが、AmazonがOracleを使っていると言うのはバツが悪い話だ」と言い、もう1社の競合であるSAPもクラウドアプリケーションがOracle上で動いていると述べた。
Ellison氏のコメントについてAmazonに回答を求めたが、執筆時では得られていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。