インターネットで会話するために必要なもの
ここで疑問が生じると思う。通常コンピュータを使っているときに自分のコンピュータを認識するものはなんだろうか? それがIPアドレスである。IPはInternet Protocolの略で、インターネット上でネットワーク同士の会話を成り立たせるためのプロトコルだ。このIPはこれまで紹介した、EthernetやWi-Fiという規格の上に乗っかる。つまり、有線だろうが、無線だろうが、IPで話ができるということだ。
前回、インターネットはネットワークのネットワークだと解説した。つまりネットワークにもIPアドレスが割り当てられることになる。その役割を担うのがルータになる。
情報を伝えるために必要なものは?(まとめ)
さて、ネットワークで情報を伝えるために必要なものは一通りそろった。有線ならばコンピュータ以外にはネットワークケーブル、スイッチ、ルータ、無線ならばWi-Fiのアクセスポイントといった具合である。EthernetとWi-Fiには通信速度の規格があるのでメジャーなものだけ紹介しておこう。
さらに通信速度の速い規格も出てきているが、LAN内のトラフィック量に応じて適切な規格を選択し、それに対応したスイッチ、ルータ、アクセスポイントを選ぶといいだろう。
次回予告
このLAN、1拠点内で構築する分にはそれほど問題はないだろう。前述の機器などを買ってきて、つなげればいいだけだ。しかし、オフィスが全て1拠点内に収まらない場合もあるだろう。その場合、ある拠点とある拠点をネットワークで結ぶ必要がある。このようにLANとLANとを結ぶ概念をWAN(Wide Area Network)という。
次回はこのWANについて詳しく述べていこう。
- 飯田哲也(いいだてつや)
- アルテリア・ネットワークス エキスパート・エンジニア
- 1973年生まれ。PlayStatoinシリーズの開発に関わりハードウェアおよびソフトウェアの基礎技術を会得。PlayStation2の開発においてはPS1互換エミュレータのメインプログラマーを務める。その後、台湾楽天市場のプロデューサー兼プロジェクトマネジメントオフィス(PMO)としてウェブサイトの構築と運用を担当。アドテクノロジのベンチャーを経て、楽天でんわおよび楽天モバイルの立ち上げに技術担当として携わる。
2016年からアルテリア・ネットワークス。レジスタからクラウドまでソフトウェアの多くのレイヤに関わった経験と、ゲーム・電子商取引(EC)・アドテクノロジ・電話・インターネット接続事業者(ISP)と多くの業界を渡り歩いた経験をもとに技術やプロダクトのリサーチ・マーケティング業務を担当。現在に至る。