日本IBMとソフトバンク、米TBCASoftは、通信事業者向けのブロックチェーンソリューションを活用した戦略的提携の構想について発表した。
この提携構想はキャリア間ブロックチェーン技術を活用して、通信事業者やその携帯電話利用者に新しいサービスの提供を目指すもの。TBCASoftは技術とソリューション、日本IBMはブロックチェーン技術やブロックチェーンネットワークの導入と拡張のノウハウおよびソフトウェアソリューション、ソフトバンクは通信事業者としての知見を提供する。
具体的な協業は、TBCASoftとソフトバンクなどが設立した通信事業者のグローバルブロックチェーンコンソーシアム「Carrier Blockchain Study Group(CBSG)」を通して行っていく。
TBCASoftは、既に世界の通信事業者18社が参加するキャリア間ブロックチェーンネットワークを構築。これは、国際決済やID情報管理および通信のサプライチェーンなど、業界特有のユースケースをサポートするように設計されている。
CBSGによって実用化される最初のアプリケーションは、キャリア間決済システム(CCPS:Cross-Career Payment System)で、旅行中の携帯電話ユーザーが海外でも現地n店舗で自身のモバイル決済アプリケーションを使用できるようになる。
日本IBMはTBCASoftと密に連携し、世界の約8割の通信事業者と協業する経験を生かしてエコシステムの拡張を支援していく。TBCASoftはそのブロックチェーン基盤として「IBM Blockchain Platform」を使用し、複数のクラウド環境で利用可能なオープンテクノロジーを提供する予定だ。ソフトバンクは、CCPSを最初に採用した企業として、2020年にこの決済システムを首都圏中心に本格導入することを目指す。