Amazon Web Services(AWS)は米国時間6月24日、プログラミングを一切することなく、モバイルアプリケーションやウェブアプリケーションを構築できるようになるフルマネージド型のサービス「Amazon Honeycode」を発表した。このサービスによって顧客は、タスクを追跡するシンプルなアプリや、複数のワークフローを対象とするより複雑なプロジェクト管理アプリといった、AWSのデータベースを活用するアプリを構築できるようになる。
AWSのバイスプレジデントであるLarry Augustin氏は「顧客からは、カスタムアプリケーションに対するニーズが、開発者らの手に負えないほど高まっているという声が寄せられていた」と述べている。
ローコード/ノーコードツールは近年、徐々に普及しており、コーディングの経験がほとんどない人でも必要なアプリケーションを構築できるようになっている。Salesforceなどの大手クラウド企業もローコードアプリ開発のためのサービスを提供している。新型コロナウイルスのパンデミックの最中に業務量が増加し、余力が乏しいITチームでは、ローコードツールが有用であることがわかるかもしれない。
Amazon Honeycodeでは、ユーザーになじみのあるスプレッドシートインターフェースによってアプリケーションを構築できるようになっている。また、休暇連絡や在庫管理といった機能を持つテンプレートがあらかじめ用意されている一方、まっさらなワークブックにデータをインポートし、スプレッドシートインターフェースによってデータモデルを定義した後、リストやボタン、入力フィールドといったオブジェクトを配置してアプリケーション画面を設計することもできる。また、通知やリマインダー、承認などのアクションを条件に応じて自動的に実行する機能を追加することもできる。
このサービスは、データベースと業務ロジック、ユーザーインターフェースという3つの一般的な機能ティアーの構築/連携プロセスを自動化する。同サービスが持つ連携機能により、元となるデータに変更が加わると、Honeycodeで開発されたアプリはそのビューやダッシュボードをリアルタイムで更新するようになる。
いったん完成したアプリケーションは、ボタンをクリックするだけでチームメンバーと共有できる。AWSによると、アプリケーションの共有は20人まで無償だ。
Amazonは、顧客関係管理(CRM)や To-doリスト、在庫追跡、イベントスケジューリングなどのアプリを構築できるとしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。