Microsoftはこれまでにたびたび、会計年度の始まりにあわせて組織再編を実施してきた。2021会計年度は販売部門とサポート部門の再編を実施しているようだ。ここ数日で、「カスタマーサクセス」部門に携わる人々や、テクニカルアカウントマネージャー(TAM)、その他の要員に影響する組織再編の情報が少しずつ伝わってきている。
筆者の情報筋らによると、Microsoftは今回の組織再編で、同社が有するさまざまな製品やサービスの顧客利用/エンゲージメントを向上させることを目指しているという。同社は今回の動きによって、サポートの役割をより明確化するとともに、顧客サポート計画を「適切な規模」に最適化していこうとしているようだ。
筆者が知る限り、同社は今回の再編で大規模な人員削減を予定しているわけではない(別途、小規模な人員削減があるかもしれないが、それは通常の人員整理の範囲であり、特定チームの人員を大量に解雇するというわけではないと聞いている)。
Microsoftは、ちょうど3年前に当たる2017年7月6日に、主に販売部門に関係する従業員を「数千人規模」で削減すると発表した。また、2019年3月には、カスタマーサクセス部門の責任者を含む、商用販売部門の約200人の人員削減を実施したとみられている。同社のクラウドおよび人工知能(AI)プラットフォーム担当コーポレートバイスプレジデントであるMark Souza氏はその時に「Microsoft Cloud Platform」のカスタマーサクセス部門の責任者となった。
Microsoftは最近、同社が有している数々の製品やサービスの機能強化にまい進しているため、販売部門に対する今回の組織再編の一環として、多くの従業員の肩書きや役割を変更することになるだろう。TAMは「カスタマーサクセスアカウントマネージャー」(CSAM)という名称に変更され、カスタマーサクセス部門に属するようになるとみられる。プレミアフィールドエンジニア(PFE)は「カスタマーエンジニア」という名称になる可能性がある。
筆者が最も興味深いと感じているのは、Microsoftが2021会計年度から新たに立ち上げようとしているとみられる、Microsoft Consultingという独立組織だ。筆者はその規模と重要性について同社にコメントを求めたが、現時点で回答は返ってきていない。同社はこれまでにも事業の一環として、多くのコンサルティング業務を手がけてきている。なおMicrosoftは、年次パートナーカンファレンス「Microsoft Inspire」を7月21〜22日にオンラインイベントとして開催する予定だ。
Microsoftの2021会計年度は2020年7月1日から始まっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。