BoxとGoogleは米国時間7月23日、「Box」と「G Suite」の両環境と、「Google Cloud」サービスの統合を新たに拡充すると発表した。これによりBoxは、Google Cloudをデータストレージとして活用するとともに、「Box Skills Kit」内に機械学習(ML)を統合し、さらにはシングルサインオン(SSO)にも対応していくことになる。
データ処理機能の強化を目的に、Google Cloudの「Document AI」サービスがBox Skills Kitの一部として提供される。Box Skills Kitは、IBMやGoogleなどのクラウドサービスプロバイダーの機械学習機能を利用して、Boxに保存されているデータから知見を引き出すものだ。またBoxは、顧客により容易なアイデンティティー設定を可能にするSSO機能を拡張する計画だとしている。
さらにBoxは「Google Authenticator」と、時間をベースにしたワンタイムパスワード(OTP)のサポートを追加する計画だ。
また両社は、共同顧客に向けてBoxとG Suiteの統合を拡大している。今回発表された新たな統合機能は、BoxとG Suiteでの一貫性あるアクセス設定やプライバシー統制のほか、Boxと「Google Drive」の間での「Google Docs」/「Google Sheets」/「Google Slides」データの相互移送機能、そしてG Suite内で新規作成したドキュメントをBoxに保存できるようにするG Suiteの新たなアドオンだ。
BoxとGoogleは2018年の「Google Next」カンファレンスで、BoxとG Suite連携を発表した。まず、ユーザーがBox内からG Suiteのファイルで編集や共同作業できるようにするとともに、コンテンツのセキュリティとコンプライアンスを維持する機能を実現した。Gmailとの連携によって、ユーザーはGmailから離れることなく、Boxのファイルを添付、電子メールの添付ファイルをBoxにダウンロードすることも可能になっている。
Google Cloudの最高経営責任者(CEO)Thomas Kurian氏は、「われわれは、主要なグローバルクラウドインフラパートナーとしてBoxとのパートナーシップを拡大するとともに、BoxとG Suite環境間のよりシームレスな統合を実現できることをうれしく思う」とし、「Google Cloudをベースに、BoxとG Suite間の統合に投資を続けることで、共通の顧客やリモートのチームに向け最適なエクスペリエンスを提供できると考えている」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。