米ZDNet編集長Larryの独り言

新型コロナ第2波をどう乗り切る--欧州コカ・コーラの従業員管理と文化、テクノロジー

Larry Dignan (ZDNET.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2020-11-25 06:30

 欧州の13カ国でコカ・コーラのボトリング事業を営んでいるCoca-Cola European Partners(CCEP)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック中もサプライチェーンやオフィスの運営を継続する必要があった。そして現在、同社はパンデミックの第2波に直面している。

 CCEPのピープル及びカルチャー担当バイスプレジデントのNico Orie氏は、従業員の安全と業務の継続、生産性を管理していく上での、テクノロジーとカルチャーの変革について筆者に語ってくれた。

 以下はその要点をまとめたものだ。

欧州を襲っているCOVID-19の第2波について

 Orie氏によると、同社はハイブリッド形態で業務を遂行しているという。また、サプライチェーンに従事する従業員向けのプロセスと安全手順が存在している。さらに、オフィス勤めの従業員については多くの場合、リモートワークが許されており、その運用は「ServiceNow Safe Workplace Suite」を用いて管理されている。

 Orie氏は次のように語った。

 ワークフォースの大半はサプライチェーン関連の業務に従事しており、彼らは業務を続けてきている。彼らはサプライチェーンを機能させ続け、顧客やコンシューマーがお気に入りのドリンクを確実に手に入れられるようにするために素晴らしい仕事をこなしている。また、われわれのコマーシャルチームも可能な時には現場で作業をしている。

 オフィスにおける状況は(地域によって)さまざまだ。われわれは欧州の13カ国で操業しているため、各国のロックダウン政策によってわれわれは完全なロックダウンや、準ロックダウンといった状況に置かれていた。このため柔軟性がキーワードであり、健康と安全性には特に力を注いでいる。その結果、われわれは人を最優先に据えるようにしてきている。われわれはこれまでも健康や安全性を重視するという実績を着実に残してきているものの、さらに力を注いだ。またその他の点として状況への柔軟な対応に力を入れており、その取り組みを支援するためにいくつかのテクノロジーを採用した。

テクノロジーとカルチャー

 Orie氏によると、COVID-19を念頭に置いた安全性の追求は多くの場合、プロセスやカルチャーといった話に帰結するものであるため、CCEPは接近検出テクノロジーや過度なエンジニアリングアプローチを用いるハイテクには頼らなかったという。

 われわれは従業員のための非常にシンプルなプラットフォームを構築した。従業員はこのプラットフォームで(感染した事実を)登録したり、オフィスに戻る意向を示したりすることになる。後者の場合、彼らの要望に従ってオフィスの適切な場所への割り当てを行うプロセスが実行される。また、施設に対するサポートや、マネージャーに対する監視やレポートでのサポートなども用意されている。ServiceNowの製品を用いて実装した主な機能は、作業場所の割り当てと、該当作業を従業員にとって本当に容易に、そして日々の状況に応じて柔軟にし、その選択をできるようにすることだ。

 サプライチェーンにおいて、テクノロジーを導入する必然性はあまりない。現場に足を運ぶ際の明確なプロセスがあり、従業員は特定の手続きを実行する必要がある。職場で働く、サプライチェーンで働くという観点で明確な手順が存在しているのだ。この点で、サプライチェーンにはこのような規則の適用についての豊富な実績があるといえる。つまり対応すべき新たなルールがあるというだけだ。

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