IBMは、開発者が量子回路の実験やアクセスにおいて、より合理化したアプローチを採用できるよう、同社の量子コンピューティングのためのプログラミングツールを改良している。
「IBM Quantum Experience」は「IBM Quantum」となり、新たなリリースでプログラミングツールの「IBM Quantum Composer」「IBM Quantum Lab」が強化されている。これらのツールはIBM Quantum Experienceを置き換えるものとなる。IBMは、12月時点で28万人を超える登録ユーザーが、同社の量子ハードウェアや量子シミュレーターを用いて、1日あたり10億を超えるハードウェア回路を実行していると明らかにしていた。
IBMの新たなプログラミングツールは、「Qiskit」などを活用する開発者のエコシステムを築く広範な量子コンピューティングの取り組みの一環となる。IBMは9月に、量子コンピューティング研究のロードマップについて説明している。
これらツールの概要は以下の通りだ。
- IBM Quantum Composerは、開発者が量子回路を設計、可視化、実行できるようにするツールだ。開発者になじみあるユーザーインターフェースで、さまざまなプログラミングレベルで魅力あるものにする狙いがある。ワークスペースを離れずに、ファイルの管理やジョブの追跡など重要なタスクを実行できるようにするパネルが追加されている。「Set up and run」インターフェースも改善されている。
- IBM Quantum Labは、クラウドに対応したJupyterノートブック環境だ。ブラウザーベースとなっている。改善され、フォルダ内のファイルの整理などが容易になっている。Labのドキュメントやチュートリアルも用意されている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。